趣味は読書、決まりのない旅

「決まりのない旅」とは、僕の読書の傾向のことなのだが、「気まぐれな旅」としてしまうと格好は良いが、少しニュアンスが違うので、語呂は悪いがこちらにした。
振り返ってもそうだし、これからもそうだと思うのだが、僕の読書は支離滅裂で出鱈目で、どの山も途中までしか登っていないし、時には麓でやめたのもあり、地図だけ見ていて永遠に行かないようなところもある。
寄り道しているうちに迷ってしまい、山に登るつもりが、川に出たり、海に行ったり、地下に潜ったりしているのだ。
読書をし始めてすぐに、ヘッセの「世界文学をどう読むか」という本を読み、その後ろに付いている読書リストを自分の読書案内にしようとしたが、無理だった。
どだい全ての本は読めないし、常に新刊と新人が出て来るのだから、普遍なものはあり得ない。
読んだ堆積しか、記録出来ないのだ。
僕の中でだけ、二つの矛盾するもの、相対するものが、同様の興味や好奇で存在出来るのだ。