壁のない人

現在の主治医は、大変面白い人です。
はっきりとした治療目的ではないのですが、
一ヶ月に一度、お話をしに行きます。
お忙しい方なのですが、特別にお時間を割いていただいて、
いつも結局2時間ほど話しています。

その筋では、なかなか高名な方らしく。
悩み苦しみ生活状況、話すと大分楽になります。

しかし、更なる魅力があるのです。
魅力というと多少語弊がありますが･･･尊敬する点とでも申しましょうか。
お話が、すごく面白いのです。
アドバイスに、太宰と三島のエピソードなんて引っ張ってくるのです。

そして、会話に壁がないと感じる、数少ない方。
私はどうも語彙が偏っておるようで、
言語能力は若干秀でている自負はあるものの、
このログで出すような単語文章、もしくはもっと難儀な表現が、
思考の第一次として出てくるのです。
これはちょっとだけ自惚れなのですが、計測結果IQ121でした(笑)
まぁ元来のIQは、所謂賢さの数値ではないですが。

だから、思いつくまま話すと、大抵通じません。
しかし彼の人は、その弊害がない。
そのまま話して、理解して頂けるのです。
相手も、非常に納得できる形でお話ししてくれます。
それが、とてもとても楽なのです。

対象にメッセージを意図通り伝える事が表現者の使命ならば、
その努力工夫は幾らでも致しましょう。
しかし日常会話でさえ労力を求まらるのは、なかなかに負担。

慣れはしたものの、こういう稀有な人の存在は、
ありがたいものであります。