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ある日の情事。

2008年08月07日 22:49

十数年前、まだ乱雑な戯れしか知らない頃 ある年上女性と一夜を共にする機会があった。

当時は大人の異性に非常に興味があり、ただ酒を呑んで馬鹿騒ぎをする同世代に嫌気がさしていた俺は ある年上女性に心を奪われていた。。。


もちろん相手は独身。長い髪をなびかせ颯爽と歩くその姿は鹿のようにしなやかで、かつ、人魚のように艶やかだった。。。
アタックを仕掛けるも全く相手にされず、楽天イーグルスの様に惨敗の連続だったある日、突然その女性から食事の同席が許される連絡が入った・・・

しかも二人きりで!!!

もうその日は仕事が手につかず、早々に退社した俺は百貨店に新しいシャツを買いに走って待ち合わせ場所へと突進した。。。

時間前に現れた彼女は非の打ち所がなく、常に周りには薔薇が咲き乱れているようなオーラを漂わせている。

それでも男の悲しい性、どうにかしてカッコつけたい自分に、彼女は時折「ふふっ」と笑みを浮かべ レベルの違いを優しい雰囲気で包んでくれた。。。


何やら大人のレストランに連れて行かれた俺は もう全てが未知の世界。連れられているサル状態だったと思う。


ようやく会話も落ち着き酒も進んできた頃、突然 彼女の口から意外な言葉が。。。

「今日 泊まりにおいでよ」


!!!


心の中で、鼻血が5リットル噴き出した・・・



当然答えは「イエス!」


例え 身内が危篤でも、今夜は絶対に泊まる!
強い意志で彼女マンションへとタクシーを走らせた。


綺麗なエントランスドアマンが居るかのように開く自動ドア。 ポストを開けるその仕草まで絵になる彼女に もう興奮が冷めやらない。。。


無事 興奮で意識が飛ばずに部屋へ通されると一匹のシーズーがお出迎えしてくれた。。。

こんな緊張した状況にはもってこいの助っ人だ。

犬と戯れながら再び呑みなおした彼女は、おもむろにシャワーへと席をたった。。。  いよいよだ!

と犬に語りかけ、その後俺もシャワーを借りムーディーな大人の時間が開幕した・・・

最高の夜の始まりである。




続く。

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