正（しい）（理）解

自分がどこに向かっているのか何を求めてるのかわからなくなる時がある
正解なんかどこにもない世界で生きてると
生きていくことに行き詰まることなんてざらなんだ
甘い正解を用意してくる連中も
自分の正解なんかわかっちゃいない

手足を伸ばしたってカスリもしない
掴んだと思ったら離れていく
選択を強いられ 自分を信じて見たって
選んだ道の先はうんこしかなかったり
そうやって自分の選択を勘ぐるようになると
人の言葉は右から左だ

自分を思ってくれる人にはどんな顔して振る舞えばいい
ひとひらの想いなんて自分にしかわからない
人にわかって欲しいなんて無理な話だ
自分しか見てない自分を見る人なんてどこにもいない

自分はどこに向かっている
自分は何が欲しい 何が見たい
一生わからず、もがき苦しいんで
先に待ってるものが死だけ？

これまで楽しいことがあっただろう
あの日は苦しんでいたか？
あの日は幸せじゃなかったか？
思い出して口のへの字が逆を向く時がある
結局いつまでも幸せに寄りかかって
いつまでも過去に縋って
カラッと生きてみようなんて思ったりもする
そうやって見てもいざ壁にぶつかると
下を向いて歩きだすんだ

そのうち下を向いて歩いていても
誰も振り向いてくれないと
けろっと前を向いたりして見る
その度何かが擦り切れていくんだ
ちょうど足首に巻いたミサンガのように

でも切れた時に幸せはやってこない
切れると違う人が入ってくるんだ
自分の築き上げたものは崩れもしないで消えるんだ
知らない人が助けに来きて過去を消してしまうんだ

気づくんだ自分は1人なんだって
人の一番にはなれないんだって
もらった安い駄菓子をしゃぶりながら
言い聞かせるんだ自分は幸せだって

もがいて もがいて もがいて もがいて
沈んで 底には何もない
空から聞こえるんだ お前には何もない