立ち上がるには。

自分のやりたいことを、明確に描けている人は、どれくらいいるんだろう。
描けていても、実現させられない人。
描けずに、悶々鬱々と日々を送る人。
どれくらいの割合だろう。


俺は、なんの保障も保険もないままに、会社を辞めようとしている馬鹿野郎。
でも、そんなことは、どうでもいいと思う。
確実に死んでいっているのは、間違いないから。
死んだまま、金と社会に縛られているくらいなら、何も見えていないままでも、会社を辞める。
30代も半ばなのに、もう40目前なのに、なにをやっているのだろうか。
呆れ返ってしまう自分もいるけれど、それ以上に、現状は、耐えられない。
ニュースを読んでいる限りでは、これから先、会社員の地獄度合いは、一層増していくだろうから。
辞める。


昔から、自分のやりたいことが明確に描けない。
だけど「これじゃない」というのは、とてもよくわかる。
「これが好き」というのもハッキリしている方だと思う。
にも関わらず、やりたいことが、ハッキリしない。
いまだに、ちっとも見えていない。
核心にだけ、触れられない。
周辺を、ずっとウロウロしているのは、間違いないなと感じられている。
核心の包囲網は、徐々に狭められているのだろうか。


掴みたいもんだ。
宿命のような天命のような、俺が行き着くところの縁を。
そいつの裾を、足首を。
むんずと掴んで、立ち上がりたい。
立ち上がる。