昔、昔の話

あるところにお兄さんとお姉さんが住んでいました。


ある日お兄さんはお腹が痛くなりました。

大した事ないと思い、山に遊びに行きました。

でもとても痛くなり我慢できずに翌日、医者に行きました。

私：　先生、お腹からわき腹にかけて痛いのです。
先生：（お腹を触って）ここはどう？
私：そこは痛くないです。
先生：ここはどう？
　　　　大した事ないと思いますが暫く様子を　見ましょう。

・・・で薬を貰って帰りました。

でも、なかなか治りません。とても痛いので翌日別の医者に行きました。

私：お腹と背中が痛いのです。
先生：どの辺ですか？
私：わき腹と言うか背中というか、右のわき腹です。この辺・・・。
先生：変な所が痛いのね。（ん？　悪かったわね！）
私：先生、ドックで胆石あり、なんです。それじゃないですか？
先生：いや、痛みの場所が違います。
　　　　暫く様子をみましょう。

　　（ちょっとちょっと・・・ちょい待った）
私：いや、先生ダメです。痛くて待てません！　様子見なんてダメです。
　　入院させて下さい。
先生：う～ん、ちょっと待って・・・・・・。
　　（なにやら看護婦と打ち合わせ）
先生：分かりました。じゃ入院して貰いましょう。
　　（やった！　良かった）

てな事でお兄さんは即日入院、ＣＴ検査をして貰ったのでした。

翌日
先生：検査の結果ですが、腹膜炎になりかけですね。恐らく盲腸炎だと思います。
　　　　それは自身の免疫で治っているのですが膿が溜り、腹膜全体に広がった
　　　　のだと思います。このままじゃ腹膜炎が重症化します。
私：あ～それで始めはお腹が痛く、段々わき腹、背中が痛かったんですね。
　　それでどうすればいいんですか？
先生：開腹手術しかないですね。
私：は～～。　また切るのか・・・・・。
先生：ま、同じ所を切ります。傷は一本ですから・・・。（ふぅ～）
　　　　それから胆石（ポリープ）様のものがあるから、それもついでに取りましょう。
私：えっ、今何ともないですけど・・・。
先生：まあ無くても支障ない物だから・・・・・（取りましょう）
私：えーーーーー嫌です。なんともないのに取るのは嫌です。
　　　（・・と我儘を言い結局取らなかった）

術後
先生：無事に終わったよ、どうですか？
私：有難うございました。でもまだわき腹痛いですけど・・・・。
先生：それはそうでしょ。私が腹の中を手で掻き回して掃除したから・・・

私：はぁ・・・・・・・・・・・・・・・そうですか。

以来１５年　胆石はおとなしくお兄さん（もうお父さん）のお腹に鎮座していましたとさ。

おわり