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【魔法少女っ】55-2、芥川賞田中は只のネクラ野郎だ。

2012年01月21日 12:50

がしゅごーん(雷鳴)
ここは悪の根城・ネオバビルの塔。たまには砂漠にも雨が降るもんだ。
その多目的室。いっそのこと正式に専用の部屋と名乗ればいいのに、それをしないとは親衛隊もなんだかなぁである。
「ダメジャン」
どーんと気落ちする親衛隊隊長ヒガシノイス。事態は単純だ。作戦失敗。
「おかしいなぁ。うまくいった筈なのになぁ」
まさか新幹線テレポートさせて、遅れを軽減するなんて考えてなかった。
脱線事故にすりゃ良かった」
「いやはや、そんなことしたら脱線した新幹線の乗客に迷惑がかかる」
あの作戦自体が迷惑だが、生き死にに関わるレベルではなかった。
それにしても侵略者らしからぬ発言ではある。
「まあまあまあ。青柳麻衣子合格すると決まったわけではないから」
結局、親衛隊の活動って何だったんだろうか。

そして実働隊TPP48。
彼女らは作戦失敗の際に相対した魔法騎士について、打倒の執念を燃やしていた。
「筆頭やマリコを倒すとは、恐るべしだな」
メンバーのひとり、クビライカーンが分析する。「筆頭」とは大島内蔵助である。

クビライはマリコの友人である。信頼関係と競争関係がアンビバレンツな複合型たるTPPにおいて、稀有な状況だ。
魔法騎士が数人ちからを合わせて相乗効果で強くなるのはわかるが、ひとりひとりがこんなに強いとはな」
「いや、昔は魔法騎士は単独で悪と闘ってきたと聞く。徒党をくみ出したのは最近の事らしい」
内蔵助がダメージで実感した教訓だった。魔法騎士はひとりでもつおい。

「あの4名がたまたまとりわけ強いとは考えられないか」
「いや、もっと強かったひとりがいる」
「誰だそいつは」
「そいつは三年前にいた。……魔法騎士スノウだ」

続く!

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