Ｈｼﾘｰｽﾞ★蛇の道は蛇

「ゆりさん、私も昔は崖っぷちで綱渡りしていた男だ。
蛇の道は蛇で、Ｇ原さんのような人のやり口はよく知っている」

とＡ氏はふーっとため息をついてから話した。「目をつけた人間がどんな人間かをまず値踏みする。道具にできそうか否か？何かの担保となりそうか否か？自分に従いそうか否か？ゆりさん、3年前のあの件を覚えている？アホマスゴミ君が『ゆりをやっつけよう』と私にメールしたり、ボイスチェンジャーを使って電話してきた件。あれから後もまだ変な電話やメールが続いたよね。アホマスゴミ君は『ボクがやったのは最初の1回だけで、後々しつこく続いたメールは知りません』と言っていたよね」。


3年前の夏のあの話か…。Ａ氏の携帯や自宅に「ゆりは生意気だから一緒にやっつけませんか」とアホマスゴミがボイスチェンジャーを使用して電話をしていた件。アホマスゴミだと発覚してＡ氏にこっぴどく叱責された後もまだ怪しげなメールが続き、
Ａ氏はアホマスゴミを追求したが、アホマスゴミは以後のメールに関しては知らないと言っていた。私は（このアホマスゴミがしつこくやってるんじゃないの？）と思っていたが・・・。


Ａ氏の話は続く。「ゆりさん、1回目のアホ君からの電話やメールは発信者非通知になっていた。しかし2回目以降は発信者番号●●●ー●●●●が記録されていた。で、私はその番号をゆりさんに教えたっけね」

（ウラに続く）