正義のおじさん！

無償の愛情で育ったであろう子供達のちょっと面白かった話しです。

実家の近所に公園があります。

子供達がみんな最初は仲良く遊んでいて・・・
なんか、ほのぼのしていいなぁ～

と眺めていたところ・・・・

二人の幼稚園児らしき男の子がつかみ合いになり、喧嘩が始まってしまいました。

周りを見渡してもお母さんもいないし・・・
近くで大人は僕一人・・・・

これは止めないと！


と思って近づいている途中に・・・・

みるみるうちに・・・


喧嘩を始めたそれぞれの
仲の良い友達同士が
絶妙に集まってきて

その公園に居た10人位の幼稚園児たちが、左右真っ二つに分かれての　にらみ合いにになりました。


おいおい


集団で喧嘩かよ～



いくら幼稚園児でもこの数じゃぁ止めるのがめんどくさくなりそうだな～

と思いながらも、その公園にいる大人は僕一人・・・・

渋々止めに入ろうと近寄ると・・・・


お前～

鼻たれてるくせに
偉そうにすんな～

（そうや　そうや～）・・・外野の言葉


うるさいお前こそ

お坊さんみたいなつるつる頭のくせになにゆうてんねん

（つるつる坊主～）・・・外野の言葉

これは・・・

幼稚園児とは言え
無駄に、大喧嘩はしないなぁ
結構冷静だから口喧嘩で終わって、集団暴行にはならないなぁ～

と思った僕は近くまで言って、様子を伺うことにしました。



お前につるつるなんか
言われたくないわ～

ボケ～
（大阪での悪口の最先端言葉）

ボケ　いうな！　ボケ！
（同じ悪口をオウム返し）


ボケやからボケ言うてんのんじゃぁ～　ボケ！


ボケにボケ言われたくないわ～ボケ～
（永遠に続きそうな勢い）

すると・・・

その「ボケ」
のスパイラルを打ち砕くかのように新しい流れが・・・


お前なんかなぁ～

かば！じゃ～

うるさい！

お前は豚じゃ～


何言うてんねん！
お前なんか・・・・


・・・・

・・・・・・ゴリラじゃ～


うるさい！

・・・・・・・
・・

サルゥ～

なんだか一生懸命考えている・・・
連想ゲームになってきた・・・・

・・・と思った瞬間・・・・


シマウマ～！


シマウマ？？？？
それって・・悪口？？？？

一瞬？？？？？？


次の瞬間　僕は思わずプッ！と吹き出してしまいました。


が・・・


子供達は真剣！


キリ～ン！


つる～！


すずめ～！


最後には・・・・



象さ～ん！・・・・・

続けて・・・

つられたのか・・・・


熊さ～ん

「さん」付けで言うか～
（なんと！育ちがいい子で！）


しかし子供達は最初のテンションからまったく下がってない状況


それよりも

言われてすぐに言い返せなかったら負け的なぴりぴりした空気・・・


その場の雰囲気で笑うのは、それはもう～～～～～～不謹慎！

でもこのギャップ！

でも・・・もう僕は　無理！


その場で腹を抱えて
胃がよじれるかと思う位
大爆笑してしまいました。

すると・・・

何や！このおっさん！
アホちゃう！

気持ちわる～


おい！みんなぁ
このおっさんの近くにおったら腐るぞ～～～～

みんないこ！

と・・・・

僕から逃げるように・・・


今迄あれだけ緊迫した口喧嘩をしていたにもかかわらず・・・

新しい全員の共通の


「敵」が現れた途端
一致団結して・・・
仲良く走って行ってしまいました。



結局僕は・・・


次の日に
お母さんといる・・・
「像さん」と言ったその子に指を指され・・・


「おかん！あいつ変なおっさん！やで！」

と言われ・・・


変人のレッテルを貼られ・・・・た


けれど・・・・・・・

昨日のあの幼稚園児達の集団暴行を止めた正義のおじさんだと言うことは・・・・・

いまだに・・・


誰も知らない・・・・・・

か・・可愛い・・・

子供達・・・