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3th Plaza Hotel Part 9 現れては通り過ぎてゆく

2021年07月12日 23:00

3th Plaza Hotel Part 9  現れては通り過ぎてゆく

現れては通り過ぎてゆく猥らな女性たち。
彼女たちがのぞむままに、
少しづつ性の軌道
外れていったのかもしれない。

湾岸の道路際で、
公園の灯かりの下のベンチで、
見知らぬビルの非常階段で、
海岸の松林の中で、
ラブホテル廊下で、
あるいは出入りの激しい駐車場の中で、
場所と時をかまわずに
性器をさらしあい、
なであい、
舐めあい、
つなぎあってきた。
だから、乱交の場で乱れあった、このOLとの密室の性も
当然ゆがんだものになるのかと思っていた。
ましてや、部屋に来るまでに
リモコンローターでさんざん変態めいた行為に狂っている。
いつ、密室の窓を開けてしようと言い出すか?
いつ、廊下に出てしようと言い出すか?
大きく広げられた足。
その指一本一本をじゅくじゅくとしゃぶり
桃色に膨れ上がって愛液を垂らす性器を見つめながら
女の次のせがみを期待しながら待っていた。
だが一向にそんなリクエストは来なかった。
誘ってみても首を縦に振らなかった。

読み違えていた。
いかに生来淫乱とはいえ
日常が見知らぬ男の精液にまみれる乱交の日々。
そこからは疼きは満たされても
「安らぎ」は決して生まれてはこない。
たとえ愛はなくても
愛に似た性に
ゆっくりと身をゆだねたかったのだろう。
だから、やさしいひとときを求めて
うねるような
そして、まともな
セックスがしたいの、と言う。
「普通に」激しくみだれたい、と言う。
じゃ、あのローターは何なんだ?
という問いを危うく呑み込む。
女性の喜ぶ一瞬を見るのが
何よリも好きなこちらとしては
こんな原点がえりのバリエーション
かえって刺激的でいいものだ、と思った。

だから、足の指の付け根を
舐め、吸う力を増加させ、
舌のストロークを大きくする。
達するのと、
我にかえるのとを
繰り返しながら
かすれた声でささやく。
「ねえ、見えてる?見えてる?私のあそこ。」
「見てるよ。全部見てる。見えちゃってる。」
「ああ」
といいながらさらに見えるように大きく開脚する。
ごぼりと愛液を噴出する、桃色の顎。
その複雑な襞の交錯が猥らに収縮しだし
食虫植物のような大輪の花弁が、
ぼとりと厚みとふくらみを増し
シーツのシミがさらに広がる。
その少し上方では
クリトリスがとがり、
剥けかかり
その少し下方では
アヌスが蠢いている。
そのさまを逐一、
いやらしい言葉でささやくと
「やだ、やだ、やだ」
と激しく首を振りながら
さらに濡らして何度も何度も達するのだった。
あまりの鋭い感じ方に
いったんやめようとすると
「いや。やめないで。もっとして、これして。」
そうせがみながら自分の指を這わせ始めた。
足の指を舐められ性器をさらしてのオナニー
その光景は、たまらなく卑猥だった。
「ねえ、見て。見て。まんこもっと見てええ。」
「指見て!かき回してるの見てえ。」
中指が深く呑み込まれるにつれて
腰のくねりかただ大きく、速くなる。
「ま、またいっちゃう。いっちゃう。」
「うわあああ。」
どくどくと垂らし、
二本に増やした指の根元で湿った音を立てながら
引きつったように背中をそらして硬直させる。
乱交のときよりもはるかに深い感じ方
というより、別種のアクメなのかもしれない。
それでもなお、もっと舐めて、
というように足を突き出してきたのに
果てしない欲望の壮絶さを感じる。

すべてをさらしながらのオナニーを見ながら
結局ペテキュアの光る足指10本を舐め終わって
ようやく身体の位置を変えた。
互いの性器が、互いの口元を襲うように交叉させる。
そして、女が上になる。
性に耽溺する男女なら誰でもする「舐めあい」の形。
だが、少し違うのは誰でもする行為より
もっとねっとりと時間をかけて続くという点だ。
仰向いた目の前に
桃色の淫花がぼてりとした花弁を広げる。
うつむいた目の前に
少し黒ずんだ佇立が突き出される。
ほぼ同時にいとおしげに
互いの性器を口に含むと
たっぷりと唾液でぬらす。
もっとも愛液と先走りですでにじっとりとしていたが…
「舐めて。もっと。まんこ舐めてえ。」
そういいながらペニスを吸う。
「垂れるよ。垂れるよ。いっぱい垂れちゃうよおおお。」
そういいながらペニスの裏を舐めあげる。
「ちんぼがいい。おいしい。おいしい。」
そういいながら、先端を甘く噛む。
「うわあ。まただよおお。」
絶叫。
悲鳴
痙攣
悶絶。
狂気。
断末魔
異常な高ぶりが波のように打ち寄せるのだろう。
「イ。いくうう。」と
シャウトしながらまたも深く鋭く達してしまう。

当然、フェラチオは続かなくなるから
こちらとしては少々物足りない。
そこで復讐をたくらむ。
手を伸ばして
造作に置かれたリモコンローターを拾うと
眼前で口もとをあけている
女性器に呑み込ませる。
「自分だけイっちゃったお仕置きだよ」
アクメ快感
さらなる高みへの期待が凌駕した。
失神しているかのようだったが反応があった。
「い。いや。でも。いいかも。」
ためらうことなく最強にセットし
脱落を口でふさぐように
クンニリングスを再開する。
どっと量を増す愛液をかいくぐるようにして
吸い、
舐め上げ、
舌を差し込む。
ローターの微妙な振動が
卑猥な襞ごしに口中に響く。
性器が強くおしつけられ
メスの香りが鼻孔に広がる。
「うわああああああ。すうごおおいいい。」
まんこ狂う。狂う。」
ローターの振動はこちらの快感を直撃する振動でもあった。
「ね。ね。ね。ねーーーえ。」

再び波に浚われかけるOLの悲鳴
エコーとなって淫臭の漂う部屋を満たす。

(続く)

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