趣味は読書、本は友だち？

好きな作家は沢山いて、しかもまだ増え続けている。
元々節操が無いので、思想的に対極的でも、惹かれたりする。
「読書の楽しみの一つは再読にある」と聞いたことがあるが、そんなに肩肘張らなくても、気まぐれに、好きな作家の本を、ランダムに拾い読みするだけで、何となく面白い。
一人暮らしで、両親も兄弟もなく、親戚とも疎遠で、訪れる友人もいない。ペットも飼わず、植物も育てていない。
そんな暮らしのなか、好きな本の一節を読むのは、古い友達を訪れるような気分だ。
山本有三の「こころに太陽を持て」と立花隆の「青春漂流」は折にふれ、何度も手に取った。
内田百閒、稲垣足穂、開高健、大江健三郎、中上健次、池波正太郎、松本清張他にも好きな作家は枚挙に暇がないが、最近手を出そうとしているのは、植草甚一である。ちくま文庫に数冊あり、拾い読みしてみたが、これは確実に僕の好みに合いそうである。
また一人新しい友達を作ることになりそうである。