アナルと少年

数日前、喉に痛みを覚えるようになって、こりゃあ近々風邪をひきかねんと思っていたら案の定、熱が高くなったので医師の診察を受けました。
咽頭が腫れているそうです。そんなことはわかっている。
その関係で久しぶりにＰＬ顆粒(総合感冒材)のお世話になったのですが、薬って苦いですね。それも受け付けがたい苦味があると思うんです。
コーヒーだったら、生涯において加糖か無糖のどちらかしか呑むことができないならば断然無糖を選択するぐらい苦味歓迎です。しかし、薬はどうもいけない。
良薬は口に苦しなんていう格言もありますが、それとこれとは話が違う。

苦い薬は嫌なものですが、それ以上に勘弁して欲しい薬があります。
肛門より挿入するアレですよ。

幼少の頃、エンドウさんは座薬が嫌いで仕方ありませんでした。
どうして僕のお尻にそんなもの入れようとするのお母さん！痛い！！
直腸に薬をダイレクトアタックすることによる効能があるのかどうか知りませんが、あるにしても肛門に異物を突っ込むなんてやり過ぎだと思うんです。
思い返せば、座薬を入れられる時のエンドウさんは苦痛と羞恥に震えていました。

個人差があるかと思いますが、基本的に肛門にものを挿入するということは痛みを伴います。座薬みたいな細いものでも、痛いものは痛い。
冗談みたいに太い一本糞を排出できるほどに穴が広がるとはいっても、あそこは本来ならば出すための器官であって、入れるために存在してるわけじゃないんですよ。
そして、肉親とはいえ、無防備なまでに尻を晒させられるなんて幼心にひどい屈辱でした。おまけに、薬とはいえ異物を押し込まれるのを待つためだけに尻を突き出している自分に対する情けなさやら惨めさやらがふつふつと沸いてきて、それはもう恥辱でした。

そんな訳でお尻にものを突っ込むのはよろしくないと思うのですが、どういうわけかアナルセックスなんていうオシャレなファックが存在しますね。
ヴァギナというそれ専用の穴があるのに、どうしてまたそんな所に突っ込みたがるのかエンドウさんにはよくわからない。
まあ、男性同士のセックスならば仕方がないのかも知れませんけどね。

確かにアナルや直腸にも神経が走ってますから、刺激を快感と認識しても理屈としては間違いではないと思います。
その意味ではアナルセックスもバリエーションの一種と捉えてもいいのでしょうが、やはり器官が持つ本来の役割から外れた使い方をするというのは少なからず無理を生じさせるものです。

高校時代に使用していた家庭科の教科書に「自分でできる大腸ガン検査」なんていうコラムがありまして、内容は石鹸ですべりを良くした指で直腸内を触診してシコリがあったら可能性が・・・というみょうちくりんなものでした。
好奇心旺盛だった童貞は「どれどれ」とばかりにコラムに従って中指を挿入してみたら、なんだか中途半端に痛い。幼き日に恐怖した記憶は若干色がついていたのかも知れません。
しかし、第二間接まで挿入してみたあたりで緊張に負けて括約筋を閉めてしまったら、途端に痛みが強いものになりました。
ああ、なんかわかった気がする。

徐々に慣らしていけば指に比べれば遥かに太いペニスも受け入れることもできるようになるでしょう。
しかし、それはあくまでアナルが性的快楽を得る器官にも成りうるという可能性の話です。
そもそもアナルセックスとは性的暴行の手段として行われたのが行為の始まりとされています。
男性は強い締め付けで快楽を得るが女性は無理矢理なピストンをされて痛いだけ。性的快楽を得ながらにして暴力を振るうことができるので、効率がいいといえば間違いではありません。

それがどういう経緯があったのか、セックスバリエーションのひとつになってしまいましたね。
女性誌なんかのアンケートからは、アナルセックスを求める男性というのはあまり好まれる存在ではないということが伺い知ることができます。
やはりアブノーマルなプレイに分類されるものだと思いますが、少なくとも男性側の興味としては少なからず食指を動かされるプレイなのではないかな・・・と想像します。

一応アナルの痛みを知る身としては、相手の方から「私のお尻に入れて！」とアプローチされない限り、アナルセックスの機会なんて訪れないし、とても強要できません。
しかし、金さえ出せばヘルスのオプションサービスで体験することはできるんですよね。
まあ、風俗に行くのはとても気後れするので、やはり機会はないでしょう。
そもそも、アナルなんて使おうと思わず普通のスタイルで快楽を求めればと思うんですが、それでは飽き足りない人たちが世界を広げるのでしょう。
すごいや。