D ～翻弄～

翌日電車で名古屋駅へ向かい、面接の行われるビルへ。

まだ30分くらい早いのですが、確認をかねて現地へ。

立派なビルを想像していたのですが、それは賃貸マンションでした。

沢山のポストが並び怪しそうな雰囲気。

緊張していたので一度引き返し、コンビニで缶コーヒーを買いに時間を潰す事に…



いよいよ約束の時間になり、意を決して面接の部屋を訪れました。

いたって普通の部屋が並ぶ廊下を進み、ドアの前で深呼吸…


インターホンを押し…

「今日面接のT助です！よろしくお願いします！」

と…

「入って。」

と、返事がありました。

中に入ると40代位の男性がソファに座って居ました。

男「社長の青木です。よろしく。」
T助「よろしくお願いします。」

とりあえず履歴書を渡すと頷きながら目を通し。

青木「出身は遠くだね～」
T助「はい！」
青木「しかし、よくこの仕事みつけたね」
T「お金が必要で色々調べました！」


そこで今迄の経緯を話すと…

青木「大変だったね。でもその位すぐに稼げるからね～」

と、自信満々。

そして、仕事の内容へ…


ほとんどがラブホテルへ行き、そこで女性と仲良くするとの事。

中にはお話しやカラオケ、マッサージや買い物。

レンタル彼氏みたいなものだと…


青木「誰でもヤレる？」

と、聞かれ少し考えててから…

「大丈夫です！」

と、答えました。


じゃあ、明日から…



という話しの流れになり、最後に契約書を出されました。


契約書を書き終わり、まさに印鑑を押そうとした瞬間。


青木「登録料30000円ね。」
T助「！！！！」

印鑑を押す手が止まりました…

続く。