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三途の川高校 後編

2013年12月30日 12:31

三途の川高校 承4

俺はあ。小田が嫌いだった。
小田小学校からの友達で
高校までずっと一緒だった。

俺は推薦であいつは一般受験
同じ高校サッカー部に入った。

レギュラーの表が張り出されている
全国大会メンバー
その中にユウキの名前もあった

帰り道
こんどの大会
プロチームのスカウトもくるらしいな
先に一歩こされちゃったな
俺もがんばってレギュラーにならなきゃ

ユウキは言った
無理だよ
お前には才能がないんだから
とっとと辞めちまえよ

俺はサッカーができないなら死んでもいい
そのために生まれてきたと思ってる
お前は努力したってしょせん凡人
おいつけやしないよ俺に


2人はしばし、無言で道路を歩く
信号で車いす女性が立ち往生しているのを見て
小田は飛び出していった。

それなら俺は自分にできることを探す

ユウキはそれを黙ってみている

なんであいつは負けを認めないんだ
才能も運もないくせに

ユウキはぐっと拳を握った
拳はふるえている

小田っ、お前俺の前から消えろよ

ユウキ

そこにトラックが向かってくる

ユウキはそこで目をさます
目が覚めると寮のベッドの上
ひどく汗をかいていた
彼は自分の足をさすったp


三途の川高校 承5
同じ頃理事長
上条理事長を足で蹴り飛ばした
お、おちつけ上条

すまんかった、ちゃんと事は順調に
進んでいる。

お前を見てると親父を思い出す
外でヘコヘコ頭を下げるだけが取り柄で
たいした能力もないくせに…

上条の父親は彼が寝ている枕元で
瓶を振り下ろした
父親の体はあざだらけ

上条の蹴りで後ろに吹っ飛ばされる
理事長

俺は力が欲しい
誰もが恐れおののき
ひれ伏すような力が

やはりな、こいつは業を何十倍
にも増幅できる器だ…逸材だ!
いい作品になる!



三途の川高校 承6
閻魔大王はその様子を鏡から見ていた
迷うもの、苦しむもの、悩むもの、憎むもの
おもしろいのうやはり人間は…

48日目
学校の廊下に人間考査への合格者が張り出されている
小関ユウキは名前があり小関は大喜びしている
ごめんちょっと中庭行ってくる。
なお、この中から人間に転生できるものは
一名のみである!

中庭の泉に移る下界の様子を見ている
ユウキ
小田が彼の代わりに試合にでている。
あいつがおれの代わりに…

走り去ろうとする時
アカネとすれ違う

悔しそうな顔ね…如月ユウキ

なんとも思ってないよ
あいつはラッキーって思ってるよ
俺が死んで…

本当にそうかしら…
彼は自分の為じゃなく誰かの為に
戦っているような気がするけど

足が痛くなる
あああっっ!
どうしたの、大丈夫
なんでもない、ほっとけよ
あなたもしかして…

ユウキは走っていく。

それを見ていた小関

上条がその肩にポンと手を置いた
アカネも考査に通ったんだよなぁ
どうする最後くらいいいとこみせたいよな小関
上条君は人間に生まれ変わるんじゃないの?
俺は人間に興味はない…
明日の朝、ユウキを寮の物置部屋の前に呼べ



三途の川高校 転1
49日目の朝
馬車に生徒たちがつめられていく
ユウキの姿がないことにアカネ
小関に訪ねる

し、しらない
嘘よ同じ部屋でしょ
探しに行かなきゃ

行く必要ないよ
ほっておけばいいよ

おおい小関くん行こうよと上条

あんた上条に何言われたの?
…き、君の為なんだよ
僕は…

馬鹿!

アカネは校舎に戻り
道具箱に閉じこめられていた
ユウキを見つけだした。

今ならまだ間に合う。

いかねーよ

俺が今までどれだけ努力してきたと
思ってるんだ。また最初から生きなおすなんて
できないよ

じゃあ、元の体に戻りなさいよ
あなたまだ死んでないんでしょ

元の体に戻っても…
もう俺の足は動かないんだ
サッカーできない俺なんて
なんの価値もない…死んでんのと同じだ

足が動いたってあんたは
プロになんかなれないわよ。
この死に損ない!

自殺したくせに!

死ぬ勇気もないくせに!

どうしたらいいんだ…
俺は…失うのが怖い…

探すのよ今の自分にできること
あなたは答えをもう知ってる

私はアンタや小関に出会えて
こういう人間もいるんだって思った。
でももう私には戻る体がない
初めて死んで悔しいと思った。

アカネおまえ、体が…

アカネの体は透明になりはじめている

いいのよ、これで
私は行くべき場所にいけるの
これ、私の受験票…使って…
ありがとうユウキ
あの時助けてくれて

ユウキ受験票を持って
走り出した。

人間に生まれなくちゃ意味がないんだ
このまま消えてなくなるなんてごめんだ
この足が動くうちに今自分にできることをしなきゃ




三途の川高校 転2
馬車につれられた少年少女たちは
渓谷にある闘技場につれてこられた
闘技場は崖の上にあり石橋をわたって会場に入る

会場に集まった少年少女たちに鬼たちから
剣が配られる。
観覧席には閻魔大王が陣取って様子を見ている。

その剣はお前等の転数に比例
している、
上条の剣は一段と長い。
小関のは短刀くらいの長さしかない。

さあその剣で最後の一人になるまで
戦うのだ、倒した相手の剣はそのまま
自分の剣の長さになる。

それでははじめーっ
銅鑼の音

小関上条の後ろに隠れるように指示される
あ、ありがとう。
お前は一番弱いからな。
生徒たちが上条を取り囲んだ。

お前、前に言ったよな
他人を見殺しにしても
自分に罪はないって…

ああ。

今ここで俺たちのために消えても
文句ないよな?

お前はこの剣の正体がいったい何か
知っているか?人の欲望、すなわち業だ。
上条は持っていた剣を自分に刺した。
それが飲み込まれていく。
さ、どうした刺して見ろよ知ってるぞ
お前等が俺を心からに憎んでることぐらい。

う、うわー
といって数名の生徒が上条
剣を突き刺すがその剣はするすると
彼の体に飲み込まれていく。

大きな腕がにゅっと延びたと思うと
生徒の一人をつかみパクりと人のみした。
上条の姿はもう人ではない
鬼の姿となっていた。

理事長とその他の鬼たちは喜んでいる。
やったーははは俺たちの仲間の誕生だー

いかがですか閻魔大王様!
立派な鬼でございましょう!
私の自信作でございますよ
ははは 

上条はその理事長を食べ出した
どんどん大きくなってる。

そして巨大化した上条
暴走しはじめる。観客たちは逃げ出す。
業に支配されもう理性もない上条

小関は闘技場の下でうずくまっていたが
鬼に発見される
鬼の手が小関に襲いかかる
めをつむる小関

しかし手の中にもう小関はいない
間一髪のところでユウキ
小関を助けた。

小関は泣きながら
ユウキ君…どうして…?
アカネが助けてくれたんだ。

鬼は2人の姿が目にはいると
追いかけてくる

逃げろ!

小関は泣きながら
ユウキに謝っている
ごめんよ、ごめんよ

そんなことはいいから早く走れ

2人がちょうど競技場と崖を結ぶ
石橋の上にさしかかったとき
上条の重さに耐えかねた石橋
崩れていった。

石橋が落ち
ぎりぎりのところで
足の痛みを感じた
ユウキスピードダウンした
ぱっと小関ユウキの手をつかむ
ユウキは宙ぶらりんの状態である。

小関は持ち上げられないようである。
がんばれ小関
だ、だめだ僕の腕じゃ…
負けを認めるな
でも
お前は強い人間

すると川から鬼と化した上条
最後の力を振り絞って
飛び上がってくる。

もう自分に言い訳しない
弱さを盾にしたりしない
僕は自分に勝たなきゃ行けない

小関ユウキを引き上げた
上条はそのまま三途の川に落ちていって
あがってくることはなかった

2人は抱き合って喜んでいる
やったな小関
お前やればできるじゃんか
うん、

ゴホン、
喜ぶのはいいが
人間になれるのは一人だけだぞ…


ユウキ君僕…
小関、お前人間になれ。
え。
俺、自分の体に戻る



三途の川高校 結1

川辺についた閻魔大王小関ユウキ
閻魔大王は優しくほほえんで
「行くがよい、少年よ」といって
持っていた勺で川の向こう側にある町をさした。

ユウキは川に近づけばちかづいていくほど
足の痛みが強くなるのを感じた。
途中で全く動けなくなった。

見かねた小関が彼に走り寄ろうとするが
閻魔大王はそれを制止した。
ユウキくん!
僕、君の足になりに行くから!絶対に君に会いに行くから」
それを聞いてユウキは動かない足を引きずって
川に入っていく。
ユウキは笑った。そして彼は川を渡って
元の自分の体へと戻っていった。

波の向こうには町並みが見える

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