【ツンデレハート】色気

これで何日目だろう。
彼女は毎日彼を想いながら自慰するのが癖になってしまった。
「っく！」
びくんびくんっ
「はぁはぁ……あたしって……」
そしてそのたびに自責と後悔にとらわれてしまうのだった。


ねえねえ、ツンデレちゃん、どうしたの？
「べっ別にどうもしてないわよっ」
明らかに覇気が減っていた。
なんか元気がないからさ。僕で良ければ相談してよ。友達でしょ。
「あ、ありが…ってか、あなたに相談なんてでき…する相談なんてないわよっ…」
ん？
僕は「ひょっとしたら相談どころか、解決までできるんじゃないか」という思い上がりすら感じてしまった。


帰宅後。
「兄ちゃんが悪いっす」
新進気鋭ちゃんに事情を話したら、そういう事を言われた。
同じような経験があった。
別に、喧嘩じゃないよっ？
「でも結論は揺るがないっす。大抵は男の子が女の子のハートを理解しないのが原因っす」
でも、何をどう謝ればいいのか見当がつかないよ。
「謝るとかじゃないっすよ。もっと大まかな態度の問題っす」
ますますわからないよっ。
「じゃあ聞くっす。兄ちゃんはツンデレちゃんの事好きっすか？嫌いっすか？」
嫌いじゃないよっ。
「ノー！好きか嫌いか二者択一っす。兄ちゃんはこの危機を越えたらどうなりたいっすか？」
これまで通り仲良くできたら。
「これまで通り仲良く、っすね。その雰囲気が好きなんすか？」
そうだよ。
「じゃあ、好きって言うべきっす」
どゆこと？
「問題解決の結果には二通りあるっす。元に戻るか、絶対的に離れるか。兄ちゃんは前者を選んだっす」
選んだとか、そんな重く考えてないよ！
「諦めろ。重くないならなおさらっす。兄ちゃんはツンデレちゃんが大好きなんっす」
僕の手を握る新進気鋭ちゃん。
「良かったっすね。好きなひとが出来て」

なんかつよく背中を押された感だった。


続く！