好色一代男

ある日の出張の帰り、岡山駅から、新幹線のぞみに乗車し、自由席に乗り込んだところ、平日の３時ごろの便ということで、数人の乗車でしかなかった。
男は、車内を見回し、若い女性が、座っている隣に座ろうとしていた。そう、男はナンパをしようとしていたのだ。
列車の一番前の二人がけの椅子にその女はいた。女に、隣の席に座ってよいか、尋ねると、その女は、「どうぞ」といって受け答えてくれた。

大阪まで、停車駅は無く、男は、たわいも無い会話で、女との話を楽しんでいた。女は、京都の大学生で、今、田舎から帰るところということを、話してくれた。
大阪に着き、発車したが、乗客の乗り降りも少なく、車内はガラ－ンとした状態であった。
男は、その次は京都に停まるまでの残り少ない時間に、アタックを試みようとしていた。