- 名前
- のっきー☆
- 性別
- ♂
- 年齢
- 43歳
- 住所
- 石川
- 自己紹介
- 昼は子犬、夜は狼。
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雨の夜
2009年06月22日 23:08
こんな雨の夜には、
貴女のことを思い出す。
ドライブに行った帰り、
土砂降りの中、車の中で抱き合った。
…今日のドライブ楽しかったね。
でも、これが貴女との最後のドライブ。
静かに抱き合いながら、貴女は涙を隠した。
そう、初めから今日で最後にしようって約束だった。
何も会話が進まないまま、
お互いに何も言いだせないまま、
時間だけが過ぎていく…
これほど雨の音が悲しく聞こえたことはない。
どれくらいの時間が流れたのだろう。
貴女はありがとうと呟いた。
オレも…と言いかけたとき、
年上の貴女は声をあげて泣きじゃくった。
それ以上言ってしまうと、もう帰らないといけない、
もう貴女に会えない、そんな気がして、
オレも言葉を止めた。
このまま時間が止まればいいのに…
貴女の涙を拭いて、ぎゅっと抱きしめた。
痛い…
いつも強すぎるんだよ…
そう言って小さな笑顔を見せる貴女を、
もっと強く抱きしめた。
泣いた。
貴女がすべてだったオレは、
情けないけど、泣いてしまった。
さっきまで泣いていた貴女は、
オレを優しく撫でてくれた。
いつまでもこのままでいたい。
ずっとこれからも、
貴女の笑顔を一番近くで見ていたい。
-------
お互いに好きすぎるから、
会えない間がつらい。
会えない時に、どうしてもお互いに不安になって、
些細なことで喧嘩してしまう。
こんなことの繰り返しじゃ、悲しいから、
嫌いになるのが嫌だから、
お互いに大好きって気持ちのままで、
もう会わないようにしよう。
それが貴女の最後の決断だった。
-------
貴女は笑顔に涙を浮かべて囁いた。
なんでいつもこんなふうにできないんだろうね。
そうだな。
いつもこうやって、お互いに想い合って、
笑っていられれば、こんなことにはならなかった。
最後は笑ってまたねって言おう。
オレはそう言うと、
貴女の家まで送った。
貴女はいつものように目を細めた笑顔で、
涙を必死に抑えながら、
またどこかで逢えたら、
笑って話せたらいいね。
そう言って、最後のキスをした…
それから、オレは貴女を忘れられないまま、
今では家族がいる。
貴女じゃない誰かを愛し、
子供を授かった。
今は思い出の中の貴女が、
目を細めて笑っている。
初めて愛した貴女の笑顔を、
今でも心の中で大切にしている。
このウラログへのコメント
> 凛ちゃん
思い出は自分だけの宝物にすればいいと思う☆
そして、今の自分が存在し、過去に自分が存在した証(*^-^*)
> りんご☆☆さん
辛い思い出だよ(*_*)
今の自分があるのは過去の自分があったから☆
どんなに悲しい思い出も、辛い思い出も、今の自分のもとなんだ☆
> naoさん
好きだから別れを選ぶ、
とっても辛いけど、好きだから、
それがお互いのためなんだ…
> ココさん
過去があってこそ今の自分がある、
だから、無駄な時間なんて少しもないんだね☆
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