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【良い子の諸君】最終回-08。魔法少女の卒業式。

2013年03月14日 16:12

中等部卒業式が済んだ。
「みんな高等部に上がるから、別れの哀しみがなくて良かったですわ~」
上機嫌な千歳
「でも、この校舎や制服にはさよならなんだよ」
そう言うと、小春は校舎の方に歩き出した。
有希さんと同じ反応ですわね」
「やっぱり、似てるんですかっ?」
目を細める茜。その問いには答えず。
「それにしても波瀾万丈な中学時代でしたわね?」
「あはは。中学生なんてそんなもんですっ。波瀾じゃないひとなんていないですっ!」
魔法少女の事もそれで割り切れますの?」
「誰だって、魔法少女に匹敵する問題や隠し事は抱えてるですっ。外から見たスケールが違うだけの事で、本人にとっては同じですっ」
「同じですの?うーん」
幼少時から色々大変だった千歳には微妙な考え方のようだ。
千歳は偉いですっ。なでなで、なでなで♪」
千歳の髪を撫でる茜。
「はうっ。いけませんわ~こんなところで~」


中庭
校舎に別れを告げるべく、歩き回った小春。少し疲れたのか、中庭にへたり込む。
「くは~」
不思議に力が回復するのを実感する。

中等部校舎にこういう場所あったんだなぁ」
知らんかったなぁ、損しちゃったなぁと中庭を見まわす小春
「……ん?」
何かに気づく。
なんだか不自然な配置の小石が目についたのだ。

「なるほど~」
意味を直感する。
タイムカプセルみたいなもんだね」
掘り返す意識が湧いたが、食い止める小春だった。
「素敵な事だよね~。えへへ」
小石を撫でる。なんだか暖かくて癒される感じがした。
「ありがとう」
「どういたしましてだよ!」
幻聴が聞こえたが、幻聴だと扱き下ろさず素直に返事するのが小春の良さだ。
「じゃ、またね」
「え?「さよなら」じゃないの」
幻聴が問う。
「そもそも「さよなら」も「またね」の意味だよ」
諭す小春
「あたしもこっちの演劇部にちょくちょく顔だすから、そんときについでに見に来るよっ」
もうひと撫でする。小春は既に幻聴幻聴でないと確信していた。
そういえばあたし魔法少女だった。ちょっとした冴えてるところあるんかもね。
「……」
幻聴?は黙った。沈黙でなく、絶句してる感じだ。
「じゃあ、またね!」
疲れが取れたのか、また駆け出す小春

木漏れ日が石ころに当たってほんのりと暖かくなった中庭だった。


ちゃんちゃん

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