デジカフェはJavaScriptを使用しています。

JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。

【良い子の諸君】最終回-04、ところで

2013年03月07日 16:24

「ところで、有希さん卒業したら、どこに行くんだろ」
小春が琴に尋ねた。
「さっさかと進学先を決めて、わたしに「頑張れ頑張れ」言ってたわ~。推して考えるに私立大学じゃないかしら~」
「……ということはこの街じゃないんだね。逢えなくなるなぁ」
推して考えて小春は言った。この街がある県に私立大学はない。あるにはあっても工業高校に毛が生えたようなもんだから、有希の行きそうな方向性ではない。
「それだけ知れば充分ですっ」
と茜。
有希が街を去るか否か。それだけが気がかりだったのだ。
「わたしは~?」
合格発表がまだなので進路不明な琴が自分を指差す。
「心配ないよっ!」
「そうですわ。どのみちこの街に居てくれるですから」
「そうじゃなくて!」
「へ?麻衣子先輩みたいに街を去る心配の話じゃなくて?」
千歳がずれてるわけではない。話の流れではそうなるだろう。しかし「落ちても大丈夫」なんて議論は受験生当事者には失礼だと思う。

「まるでわたしが落ちるみたいな言い方ね~」
「琴さん。せっかくの着物が涙で台無しですっ」
「茜ちゃあん~」

「……ん。ただいま」
有希が戻ってきた。
「お帰りよ~。どこほっつき歩いてたの?」
「ん。……墓参り
「冗談キツいわね~」
あらあら、と笑う琴。多分学園校舎に別れを告げる例え言葉なのだろう、と。
「……琴から聞いたか。……わたしはこの春でアディオス!」
「聞きましたわ。寂しくなるですわ」
「……進学先が悪い」
有希も皆と離れるのは不服そうだ。
「でも新たな街で、新しい出会いもあるですっ!」
「……いい男、居るといいな」
「ぴよぴよ!」
アドルフが出てきて胸をはる。
「……お前じゃない」
チョップを食らわす。めり込むアドルフ。
「ぴよ~」

「なんだかな~」
「じゃ、お別れパーティーしよっ!」
小春が提案した。
あらあら、いつぞやのリベンジかしら?」
「うん。松並先生は呼ばない方向で」
「ひどいよ~。私、もう悪の女幹部じゃないよ~」
どこからか松並先生が現れた。
「でも有希さんが主賓のパーティーだし」
演劇部顧問よ~。関係なくない!」
火事しなきゃ別にいいよっ」
あはははと笑う一同だった。

続く!

このデジログへのコメント

  • ☆あゅたん☆ 2013年03月09日 00:46

    別れは寂しいよね。。盛大にパーティーしてあげてネ☆^^v
    合格しますように。。☆

  • たかふみ25 2013年03月10日 18:04

    > ☆あゅたん☆さん
    わっしょいわっしょい!
    時代なんで普通に合格したとさ。
    さて、有希さんは何処へ進学したのかしら

コメントを書く

同じ趣味の友達を探そう♪

  • 新規会員登録(無料)

プロフィール

たかふみ25

  • メールを送信する

たかふみ25さんの最近のデジログ

<2013年03月>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31