【魔法少女カーマイン】11-2　カーネーション対リィンカネーション

たったったっ
息を切らせて、茜が駆けつける。
「あ！」
アドルフの顔を見つけ、若干嬉しい表情が浮かぶ。
「カーネーション！」
しかし、怪物の奇声が雰囲気を濁す。まずはコイツを倒さないと。
「小春っ、変身です」
「おうよ」
「かーいわれまきまき♪」
「茜、前々から思ってたけどその恥ずかしい踊り要るの？」
小春が視聴者を代弁した。
「わたしの場合は風力を集めなきゃなので、これが効率的なんです」
「つまりあたしは付き合う必要ないんだねっ！とおっ」
「ああっ待ってくださいっ。巻いて巻いてとおっ」

「ウィウィッシュリィンカネーション！」
「カーネーションカーネーション」
「邪魔すんなっ」

「茜色に染まる風、夕陽の魔法少女カーマイン！」
「星ぼしを繋ぐ紫紺、夜空の魔法少女コバルト！」
「ふたりは……まだ決めてないや」
きゅぴーん

「カーネーション！」
早速バトルだと、怪物は触手を2つ伸ばしてふたりを拘束してしまう。
「いきなりぴーんちっ」
「助けてタキシードコッペ～！」
そんなキャラクターはいないのだ。
「今日こそ勝負を着けてやる。コロホーストミスト」
アドルフが怪物の背中？に手を当てて念じる。すると怪物のトカゲの口みたいなところから毒ぎりが噴霧されてきた。
「な、なんか変な気分」
エロい意味ではない。毒霧がまじで苦しいのだ。まるで無念の死を遂げた怨念たちにからだのあちこちを締め付けられたかのような不快感。
「諦めません！カーマインファイアっ」
ちゅどーん
毒霧が火炎魔法によって粉塵爆発した。
ひるんだ怪物の握力が弱まり、ふたりは拘束を解かれる。
「ごほごほ。次はあたしの番だ～」
「カーネーション」
小春の格闘が始まって、次々と打撃を受ける怪物。
怪物も触手を鞭にして応戦するがなかなか当たらない。
「負けられぬ～」
アドルフも剣を構えて格闘に参加せんとした。

続く！