増殖する「草食系自認男子」（１）

「毎年、テレビのニュースで各地の成人式の様子を見るたび、『私が成人式をしたのは、何年前…』と考えて、毎回がくぜんとします」。
そう語るのは、編集者の史子さん(仮名・36歳)。
「結婚して子供がいる人なら、すんなり受け入れられるのかもしれないけど、自分の年齢に実感がないんですよね。かといって、その新成人の気持ちがよくわかる、というわけでもなく、職場の二十代前半の男子と話していると、ものすごくギャップを感じます。そりゃあ、こっちはアラフォーですから、ギャップを感じて当たり前なんですが(笑)。取材などで出会う大学生や社会人になりたての男子に対して、強く感じるのが『今の若い男子は素直で優しい』ということ。私たちの世代は、学生時代に厳しい校則や風紀検査で縛られていたせいか、反抗精神みたいなものが強く、年上の人にもそんなに愛想がよくなかった気がするんです。でも、今の二十歳前後の子って、年が離れていても、気負いなく素直に接してくれますよね」
史子さんが感じたことは、本当にこの世代の特徴なのだろうか？　そこで、楽天グループの結婚情報サービス、オーネットが1996年から毎年発表している「新成人意識調査」の2011年度版を当たってみることに。
この「新成人意識調査」は、2011年1月に新成人となる男女各400人、合計800人にアンケートを行ったもの。ちなみに、この世代と同じ年の新成人の有名人としては、フィギュアスケートの浅田真央さんや、今クールの月９ドラマ「大切なことはすべて君が教えてくれた」に出演中の三浦春馬さんなどがいる。

「”大学生や社会人になりたての男子に対して、強く感じるのが『今の若い男子は素直で優しい』ということ”と筆者は言ってます。優しいというか、優しすぎることが草食系自認男子の増加に繋がっているんではないでしょうか？」