拘束卍

椅子に座って、後ろ手に縛られ、身動きが取れない。冷たい手錠が手首を締め付け、自由を奪っている。部屋は薄暗く、どこからともなく漂う不穏な雰囲気が心を不安にさせる。目の前には無機質な壁が広がり、ただただ孤独感と緊張感が支配する。

唯一の窓から差し込む光は薄暗い室内に幻想的な光を投げかけ、それが椅子に縛られた身体を浮き立たせる。時間が経つにつれ、不安感が襲ってくる。何故ここにいるのか、誰がこれをしているのか、全く分からない。ただ恐怖と無力感が支配する中、ただ一言。

「助けてください！」

声は虚しく響き渡り、ただの叫び声に過ぎないかもしれない。しかし、それが唯一の希望でもある。不安と闘いながら、身体を捩りながらも一生懸命にその声を発する。一言が、この絶望的な状況を変える糸口になることを心から願いながら。