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消えていく未来・・・その12

2023年10月24日 00:18

消えていく未来・・・その12

皆様、こんばんは!
うんとね、なんかね、あたしね、一週間くらいどこか違う世界に行ってたみたいなんですよ!
うんとね、今月の13日の金曜日にね、街までお買い物さんに行って来たんですよね
んでね、その時にね、スーパーさんで煙草さんを4箱ゲッチュさんしてきたのね。

んで、来週の26日に灯油さん配達日だからを頼まなくっちゃって思ったのね
んでね、パソコンさんの日付を見ると14日・・・はい?ってなっちゃったの
なんでかっていうとね、スーパーさんで買ってきた煙草さんの減り具合がね
ちょうど一週間過ぎた頃の減り具合だったの。でも、14日・・・
ということは、あたしが街にお買い物に行って来たのって、もしかして昨日?って
う~ん・・・と~っても不思議でありまっしゅ!

でわでわ、今夜はちょっと飛びまして「消えていく未来」さんよりでしっ!(^▽^)/

消えていく未来・・・その12

「愛して欲しいと言えたなら・・・寂しい言葉ですよね」

裕子から聞かされたその言葉に、何か思うところがあるらしくマスターは深いため息を吐いた。

「確か、以前にマスターも言っていた言葉ですよね?」

「はい・・・裕子様も、その言葉をお聞きになったんですね?」

「私は、きっと、この言葉だと思うんですけど、マスターはどう思われますか?」

「もし、そうなのだとしたら、雪子様にとっては簡単には伝える事が出来ない言葉です」

「どうしてでしょうか?私だったら何度でも言えちゃうと思うんですけど」

「きっと、雪子様にとって、その言葉は許せない言葉だからです」

「許せない言葉?あの、それって、いったい何を許せないのでしょうか?」

「雪子様自身かと思います。雪子様は、自分にはその言葉を伝える資格がないと思っているのだと思います」

「雪子には、その資格がない・・・もしかして、それは家族を裏切ったから?」

「雪子様のご家族はもちろんですが、それ以上に、夏樹様に対して罪の意識があるのかもしれません」

「家族は分かるのですが、どうして、夏樹さんに対してまで、そう思ってしまうのでしょうか?」

「雪子様が、夏樹様の写真を一枚見ただけで会いに行くというのは、とても、尋常ではないとは思えませんか?」

「ええ、確かに。それじゃ、まだ、何か他の意味もあるのでしょうか?」

「いえ、夏樹様の身を案じての他には意味はないものと思われます。ただ、それとは別に、何かの意味とかではなく、雪子様自身がご自分を決して許せない何かしらの罪を感じていたのかもしれないと私には思えてしまうのです」

「雪子の罪・・・?」

「はい。夏樹様を不幸にしてしまった罪、夏樹様に辛い生き方をさせてしまった罪、そして、夏樹様を見捨ててしまった罪」

「夏樹さんを見捨ててしまった・・・?」

僅かな沈黙の先にある、忘れられない記憶を辿るようにマスターが言葉を口にする。

「もう、10年以上前になりますでしょうか、雪子様が一度だけその言葉を口にした事があったんです」

「雪子が・・・」

「でも、おそらく裕子様が言われたように、愛して欲しいと言えたならという言葉は間違っていないのかもしれません」

「ええ、私はそう思うのですが、マスターがそう思われるのは何か思い当たる事でも?」

「いえ、その言葉には、これといって思い当たるような事はないのですが、雪子様が、夏樹様に会いに行ったのは、ご自分のためという定義がどこにもないように思われるのです」

「そう言われれば、確かに・・・。一番最初に夏樹さんに会いに行った時は、去年の大晦日の日だったんですけど、本当なら旦那さんの実家に行っているはずだったんです。それなのに、雪子は夏樹さんに会いに行ったんです。しかも、旦那さんとは一緒に旦那さんの実家に帰ると約束をしてたのにもかかわらず、突然、夏樹さんに会いに行ったんです」

「そうでしたか・・・」

「もし、自分が会いたいからという理由だったのなら、雪子ならもっと別の日を選んで会いに行くと思うんですよね。わざわざ、旦那さんに怪しまれるような会い方をするのは、雪子らしくないって思ってはいたんですけど」

「きっと、夏樹様の身を案じると、居ても立っても居られなかったのでしょう」

「それは、夏樹さんのため・・・」

「かと、思われます。人は、それぞれに罪の意識の感じ方や受け取り方が違います。前に、裕子様は、夏樹様の写真を見ても気がつかなかったと言っておられましたが、それは、裕子様に限った事ではないと思います。おそらく、夏樹様の周りの人たちも、いえ、誰一人として、裕子様と同様に夏樹様とは気がつかなかったのではないでしょうか?」

「でも、雪子は気がついた。それも、私が見せた最初の1枚の写真を一目見ただけで・・・」

「夏樹様は、人の視線を曇らせる術をご存じなのでしょう。しかし、どんなにご自分をカモフラージュしても隠せない相手が必ず1人はいるものです」

「それが、雪子だったんですね」

「それゆえに、夏樹様からは雪子様には連絡が出来なかったのではないでしょうか?」

「ええ、確かに、最初に連絡を取ったのは雪子の方からでした。それじゃ、夏樹さんは知っていたんですね、どんなに自分を隠しても雪子だけには見破られてしまうって事を?」

「おそらくは・・・」

「でも、写真に写っていた夏樹さんの目を見ただけで分かっちゃうなんて、今でも信じられないんですよ」

「目はその人の歴史を語ると言いますが、それでも、普通ではちょっと考えられないと私も思います。きっと、それほどまでに雪子様の愛は深かったのかもしれません」

「私なんて、いつも(あの雪子が?)って・・・。夏樹さんと再会した後の雪子を見ていると、いつも、そんな風に思ってしまって。私も、雪子には驚かされてばかりなんです」

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