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渡り鳥

2023年10月10日 03:31

渡り鳥

私の書作品は
渡り鳥

わたり‐どり【渡り鳥

繁殖する地域と非繁殖期を過ごす地域とが離れていて、毎年決まった季節にその間を往復移動する鳥。ふつう南北方向に移動し、日本では、越冬するカモ・ハクチョウなどの冬鳥繁殖するツバメ・カッコウなどの夏鳥、春・秋に一時滞在するシギ・チドリなどの旅鳥がある。《季 秋》「木曽川の今こそ光れ―/虚子」
2 外国から日本へ連れてきた鳥。クジャク・オウムの類。
3 定住せずに方々を渡り歩いて生活する人。渡り者。流れ者。

https://kotobank.jp/word/%E6%B8%A1%E3%82%8A%E9%B3%A5-154186

渡り鳥
わたりどり
migrant
migratorybird

狭義には、北方の繁殖地と南方の越冬地の間を毎年春と秋に移動して生活する鳥で、普通この意味で使われるが、定期的な季節移動をする鳥にはこの意味に収まりきれないものが多い。したがって広義には、季節によって生息地をかえる鳥を渡り鳥とよぶが、そのなかにはさまざまなタイプがある。もっとも典型的なものが狭義の渡り鳥で、北半球の寒帯や亜寒帯で繁殖し、温帯か熱帯で越冬する(なかには南半球の温帯まで行く種もある)か、南北両半球の温帯で繁殖し、熱帯で越冬するかである。この場合、繁殖分布域と越冬分布域とは完全に離れていて、その中間は移動のときに通過するだけであり、その種の鳥の全個体が春と秋に移動する。
 このような鳥は、たとえばある一つの県というような一地域で観察すると、ある一定の季節にしかみられないので、その地域での候鳥とよばれ、出現する季節によって夏鳥冬鳥旅鳥と呼び分けられる。なお、通常の分布域と移動経路から離れた地域でみられることもまれにあって、そのような場合にはその地域での迷鳥(めいちょう)とよばれる。
浦本昌紀]
部分的渡り鳥目次を見る
ところが鳥のなかにはその種の個体のうち一部だけが季節移動をするものがあり、それには次の二通りの場合がある。(1)その種の繁殖分布域のうち一部の地域(おもに北部)の個体だけが南へ移動する場合で、そのような種のなかには、北部の個体が、南部の移動しない個体のいる地域を通過してさらに南で越冬する、という種もあることが知られている。(2)ある地域で繁殖した個体のうち一部だけが季節移動をする場合で、この場合には幼鳥と雌のほうが雄成鳥よりも移動する傾向が強い。しかし(1)、(2)の二通りが組み合わさっている種もかなり多いので、実態はかなり複雑である。いずれにしても、以上のような種では一部の個体だけが渡り鳥なのであるから、その種が渡り鳥であるという言い方はできないことになる。このため、それらに対しては部分的渡り鳥partial migrantということばが用いられる。
浦本昌紀]
渡りの距離と方向目次を見る
また、典型的渡り鳥の場合には、季節移動の距離は長いのが普通であるがかならずしも長いとは限らない。たとえば、北海道繁殖本州で越冬するアオジやベニマシコ、高山繁殖し低山で越冬するイワヒバリ、冬になって低地へ下ってくるウグイス、冬になると森林だけでなく住宅地でもみられるようになるメジロ、と並べてみれば、季節移動の距離は長短さまざまであることがわかる。このため、渡り鳥という概念を長距離の季節移動をする鳥(種または個体)に限るとする考え方では、短距離の季節移動をする鳥を漂鳥とよんで区別するが、渡りの距離はさまざまなのであるから、この二つの間には境界線を引くことができない。
 さらに、典型的渡り鳥の場合には季節移動の方向は普通は南北であるが、この方向もかならずしも南北であるとは限らない。ヨーロッパでは、北東―南西方向である鳥やほとんど東西方向である鳥も知られている。これらの場合にはメキシコ湾流の影響で大西洋岸のほうが温暖なことによるのであり、寒地から暖地へという意味では南北方向と同じである。しかし、熱帯や亜熱帯で乾期と雨期のはっきりしている地方では、それに伴った季節移動をする鳥があり、その場合には移動の方向は地域によってさまざまである。
 以上は毎年定期的に全個体が移動する渡り鳥についてであるが、部分的渡り鳥ではどれだけの部分が移動するかは年によって変化することが多く、どれほど遠くまで移動するかも一定していない。イスカレンジャクやホシガラスなどはその年変化の程度が大きいことで知られており、それは繁殖地での食物量の年変化に対応していると考えられている。
 またさらに、ここまでの記述は陸鳥や水辺の鳥についてのことで、集団繁殖する海鳥の場合、とくに遠洋性の鳥の場合には季節移動があることは確かであるが、非繁殖期の定住性に問題があって、むしろ放浪または回遊をしているとみられている。
 なお現在、いわゆる「渡り鳥条約」によって渡り鳥は国際的に保護されているが、この内容については別項「渡り鳥条約」を参照されたい。
浦本昌紀]

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