ただただ、信じてみたかったんだ

　とても好きな子がいた。

　それは、瞳が心打たれるほどに綺麗で素敵で優しい心を持っているように見えたから。そして、瞳に向かってまっすぐ進んできたから。

　だからね。

　とても彼を好きになったんだ。それが、何らかの企業の利益の為だと分かっていても、ただただ、信じてみたかったんだ。
　
　自分と似たような環境下で育った子。
　自分と似たような年齢の子。
　自分と似たような思想を持った子。

　そんな子を信じてみたいと思っちゃいけないのかな？
　そんな子を信じてみたらいけないのかな？
　ただ、あいつはいい女だからだましやすいって企業利益のために簡単にだませるって思ったのかな？

　ただ、瞳が信じたかったから、いまどきの子だから自分の欲しいものの為にはなんでもしちゃうんだろうなとは思ったけど。
　瞳信じないほうがいい人を信じちゃったのかな。

　ときどきむなしくなるんだ。

　人と真剣に向き合うことって難しいね。
　何時も軽めに明るく楽しくお付き合いしてたほうがどれだけ楽か知れない。
　でも、それでもときどきむなしくなるしね。

　人とのお付き合いってどんな風に付合うのが一番いいんだろうね。瞳にはまだまだわかんないや。