あなたの帰る場所は　あたしの胸でしょうね

　貴方を胸に抱く瞬間､愛しさで胸がいっぱいになる。
さっきまで､私をその腕で組み敷いて､責めたてていた貴方が､ほんの小さな子どものように甘えてくる瞬間が､好きだった。

苦痛を伴わない愛は信用できないから､自分で苦しい恋愛ばかり選んで､だから誰をも恨む資格はなくて･･･恨むなんて発想もなくて満足して眠りにつく。

　週末と夜には､声も聞けない。不倫とか浮気とかではないのだから構わないだろうと思うものの､貴方の生活に深く関わるのは間違いだと思っていた。
「あたしは､あたしのことばっかり考えてる貴方なんか嫌いよ｣
なんて言えるタイプだから。

｢自分の世界｣を持つ男の魅力に気づかない女は愚かだと思う。

だって､本当に必要なら､無理に束縛しなくても､必ずあなたはあたしが欲しくなるでしょ･･･？

この荒々しい男を､こんな風に少年に戻して抱きしめられる女が過去も未来もあたしだけならいいのに･･･と利己的な夜