自分勝手

夜中や明け方に一人でいる時に、もう会えなくなった人のことを良く考える。



そうして記憶の中で再訪し、再現してその時の相手の気持ちをあれやこれやと推測することが、


相手にとっての供養になるのではないか、と勝手に思う。




忘れられることを何よりも恐れていた彼女。





決して忘れない、とその時言った自分。





その言葉を、彼女はどれだけ受け入れてくれたやろか…





時の流れは非情であるが、



記憶を自分に都合の良いように勝手に脚色し、



思い出して心地良いものに変容させるのもまた良くある話。





果たして、今時分がしていることもそうなんやろか…






明けぬれば　暮るるものとは　知りながら

なほ恨めしき　朝ぼらけかな


藤原道信朝臣






皆様、ええ一週間を。