未来予想図

田舎の高校では、文武両道たらんと、勉強・スポーツに力を入れておりました。
スポーツは、通産60回全国優勝のボート部がありましたので、まあ、良し。
ところが、勉学の方はイマイチ。
３年に一人、国公立大学への入学者が出れば、提灯行列するほどの奇跡
これじゃあアカンと、能力別クラス編成を敷いて、生徒の尻を叩き始めたのが、
ちょうど入学した年度から

大阪の橋下市長が聞いたら、泣いて喜ぶほど、情報公開は徹底していて、
入学試験の成績はじめ、全テストの結果は掲示板に貼り出される。
その順位に応じて、学期ごとにクラス替えするという徹底ぶり。

入学時に１番だったのは、僻地のO君＝自動的に学級委員長。
２番が、市内のK嬢＝同じく副委員長。
（この二人体制は3年間不動）

爺などは、めくりめくって、３枚目の下の方＿|￣|○
よって、３枚目のクラス・・・┏(･_･)┛
ほれでも、一応、国公立準備組ということで、スパルタ教育

ある日、同じクラスの阿呆が、「２番の女子、見に行こうぜ」と、阿呆な勧誘。
見に行きましたm(｡_｡)m
これが、軽率・・・「若気のいたり」

おさげをなびかせて、颯爽と自転車に乗ってくる。
ひらりと上手にスカートからげて飛び降り。
てきぱきと駐輪場に押し込む。
鞄は黒かった。
目線が合ったわけでもないのに、なんか、このとき、嫌な予感

夏休み直前の模試で、クラス替え。
偶然の好成績で、爺ともう一人が二階級特進。
２番のおさげと同じクラス。

秋のある日、おさげが、近寄って来る。
「あの～、ちょっと頼みがあるんよ。。。こっち来て」
「なになに？」
「放送部で、ドキュメンタリー創ったから、ナレーションして欲しいんよ」
「は？」

放送部室へ行くと、顧問以下ずらっと整列。
原稿渡されて、マイクの前で読む。

「声質はまあまあやけんど、ちょっと、発声が悪い」・・・顧問のお言葉。
「へえ」
「ゆっくり読みや」
・・・なにも、こっちゃから頼んだわけやないの、うるさいわ・・・。

その後、何事もなく、失業、いや卒業。
おさげは神戸へ、爺は大阪。
京都や奈良にも何人か同級生がいたので、
年に１度は、関西州同窓会。

あるとき、一度だけ、おさげと二人で、梅田で映画。
たしか「ひまわり」
あんまり退屈なんで、途中で寝てもうた
おさげの、怒ること・・・┏(･_･)┛
ボロクソに言われて、しばらく口もきかず。。。

数年たって、爺もなんとか卒業。
宗右衛門町の小さな設計事務所に就職。
当時は、仕事が多く、休む暇もない。
女性と話すこともなく、仕事一途

と、数年ぶりに、おさげから電話。
「東京の会社クビになったから、大阪で探そうと思うんよ」
「へえへえ」
「探すの手伝ってよ(o_ _)ﾉ彡☆」

ちょうど、天神祭り
大混雑の人並み縫って、なんとか発見。
も、おさげじゃなかったわ。

境内には、屋台がいっぱい。
「みたらしだんご食べよ～」
「ふん」
一皿３本入りを３皿買いよる。
誰が、そんなに食べるねん。
みな食べよった

食べっぷりに魅かれたわけじゃないけど、そのままゴールイン。
高校の担任が、「同級生だけは止めときや」とお説教してくれてたのに、
同級生結婚
どうも、うまいこと、未来予想図描かれてた？

https://www.youtube.com/watch?v=I-YLk0OEaI4