こうして４人目は出来た。

あれは、冬の真下のことでございました。
夫が光っちゃうコンドームを手に取ったのは。


重大なポイントなのですが
家は代々スポーツの苦手な家庭でございます。

なので、当然、当時１才半の娘もスポーツは苦手、
と踏んでおりました。

そしてまさか、娘が近い将来、
幼稚園で連続逆上がりを30回もやってのけ
跳び箱が得意になるなんて
絶対にありえんかったのです。


４人目となるとかなり勇気と決断力
そして類まれなる気力、責任力などが必要です。
なので、突発的に出来ちゃわないと、
計画妊娠は子供好きでなくては
もしくは何らかの夢や目的がなくてはムツカシイ。


２人産んだ時点で、それ以降については
そう思ってました。



あぁ、あの日、我々は
出来ちゃったというよりも
作られちゃったという事態に遭遇したのでございます。



まさか、ぐっすりの筈の娘が起き出して
コトの成り行きに目を光らせていたとは。

１才の娘にとって夫の背中は
跳び箱、１段。
かなりスリリングな、前後運動つき。
だったのです。多分。


こともあろうか
最もいい時に

パシっと娘は夫の背中に両手をついて
ジャンプを企み
大失敗して
背中に落下。


光っちゃうコンドームはその勢いで外れ去り
３人目に命のバトンを貰った
トップランナーが四人目。


もうすぐまた、運動会の練習が始まります。

意気揚々とトップを走り
４段の跳び箱を飛んだら
うっかり下へ落下して手を捻挫した娘を

昨年は大変複雑な思いで見、
介抱したオカキでございました。


こうして４人目は出来たりするのでございます。