デジカフェはJavaScriptを使用しています。

JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。

『小川洋子の偏愛短編箱(小川洋子・編著)』

2009年08月07日 23:46

『小川洋子の偏愛短編箱(小川洋子・編著)』

少し前に、「文學界」七月号の『夙川事件――谷崎潤一郎余聞(小林信彦)』を読んだ。その中に

たとえば、「過酸化マンガン水の夢」という作品がある。昭和三十年十一月号の「中央公論」にのった時は、「過酸化満俺水の夢」という題だったはずだ。

という件があり、この谷崎の小説を延々と説明している部分がある。映画「悪魔のような女」のことや、当時日劇ミュージックホールに出ていた春川ますみのことが小林によって書かれている。



その時には、「過酸化マンガン水の夢」より、「新青年」に載った「武州秘話」のほうに興味があった。だが、偶然手にした『小川洋子の偏愛短編箱(小川洋子・編著)』に、この「過酸化マンガン水の夢」が、収録されていた。小川洋子は人気作家だけに地元の図書館ですぐには借りることが出来なかったが、予約をして借りた。

そこで、早速「過酸化マンガン水の夢」を読んだ。

再度、小林信彦を引く・・・、

(谷崎の)晩年の作品の中には、小説と随筆とのあわいのようなものがあり、これはその中での逸品と思われる。

小林信彦は谷崎が好きである。私は殆ど谷崎を読んでいないので、逸品か否かは判断がつかないが、「過酸化マンガン水の夢」は、面白かった。

因みに、『小川洋子の偏愛短編箱(小川洋子・編著)』には、「件(内田百ケン・門構えに月この文字ではアップできない)」「薮塚ヘビセンター(武田百合子)」「みのむし(三浦哲郎)」「雪の降るまで(田辺聖子)}など全16篇が収められている。その16篇全部は読めなかったが、「みのむし」「雪が降るまで」は好きな作品である。





小川洋子の偏愛短編

小川洋子・編著

河出書房新社

2009年3月20日 初版印刷

2009年3月30日 初版発行

このウラログへのコメント

まだコメントがありません。最初のコメントを書いてみませんか?

コメントを書く

同じ趣味の友達を探そう♪

  • 新規会員登録(無料)

プロフィール

amu

  • メールを送信する

amuさんの最近のウラログ

<2009年08月>
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31