ガラス窓に映るモノ

夜、
カーテンを開ける、
明るい室内、
道行く人たち、
走り抜ける車、
厳しい日常での戦いを続けるオフィスでの働く人々。

沢山の存在、日常の気配、

問いかけの声、
「見てもらいたいだろう、自分がどんなにイヤラシイ存在なのかを、、」
首を振り　拒絶を試みる、
「そう?」
指がいきなり肉の亀裂を探る、
「恥知らずだな、、」

無音の室内、
時折過ぎ去る車の音、
その中で　湿った音が繰り返し流れる、、。

「始めろ、、」
ゆっくりと指が動き出す、

目の前の窓の向こうには
明るいオフィスで働く真面目な現実が、

ここはどこなんだろう、
私はなにをしているのだろう、こんな所で、

でも、、
しかたがない、、、
だって、、、

もう、指の介添えは離れている、
自分の中のリズムで動いている。

もう、、

とまどいの表情、
怖れの表情、
羞恥の表情、
いつのまにかそれらの表情は消え、
目を閉じ　一点に向かって
荒い息を吐き、
淫らな声を出し、
身体全体で捉えようとする姿が、、。

「目を開けろ、
　窓を見ろ、、」

広がるのは
単なる外の景色、
ただの街なみ、
そして、ガラスに映る一匹の雌の姿。

愛おしい雌、
立ち上がり側に行き
髪を掴み顔を上げさせて
キスをする。