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【SS】午後の懐かし24

2009年01月27日 13:33

宅飲み
みんなで夜通し騒いで
眠りについたのは明け方過ぎてから。
男女構わずそこらで雑魚寝
お昼前になってほとんど帰ることになった。

佐助は?
ああコイツ相当飲んでたし当分起きねぇよ。
放置しようぜ。

「じゃあ俺も残ろ」と言って
私の布団に潜ってきた安納を除き
皆帰っていった。

酷い構図。
私は、自分のベッドで寝てる。
安納が、横に潜り込んできてる。
足元には、元カレの佐助が丸まって寝てる。

まさにモラルハザード

「真彩~」
「ちょっと、まだ酔ってんの」

安納が、私の体にぺたぺたと触る。
あ、コラ。どこ触ってんの!

そうだ。
思い出した。
私、昨日酔った勢いでコイツとキスしちった。
すぐに舌を入れたがるのに慣れた私は
唇を合わせるだけのその行為に驚いたくらいで。
まあ、初めてキスしてディープって、
どうかと思ったけど。

そういえばコイツ前から
私のこと好きだったって聞いたことあるな。
キス、なんかして、
その気にさせちゃったかな?
私の悪い癖。

でも自分も、その気に乗りかけたり。
精算しようとしてるのかな、ワカンナイ。
これも悪い癖。

と。
硬さを帯びた何かが押し付けられる。
横を見ると、笑顔の安納。

「ね、いいじゃん?」

良くねぇよ、と思うんだけど。
最近の私は荒んでて。
昨日の行為を正当化したいのもあって。
お陰様でご無沙汰だし。
一回くらいいいんじゃん?って思ったんだ。

黙っているのを肯定ととったのか、不審な行動が続く。
耐え切れず。

「待って!ここじゃ無理」

起き上がる。
布団から抜ける。
ベッドから降りる。

そのとき、見えてしまった寝顔。
どうしてそこを見たのだろう。

起きちゃったかな、
元々タヌキ寝入りだったらどうしよう、
とか気にしてる。

関係ないのに。
もう、関係ないのに。


廊下渡って部屋を移って、客室。
ここならたとえ声でも届かないだろう。

「こんな部屋もあるのか」
と安納はキョロキョロする。
まあ、滅多に人を招き入れる部屋ではないな。

少々の間、雑談
散らかった物を片付けたりしながら。

スペースを確保できたのを確認して、
薄汚れた床に私は寝転ぶ。
当然の如くに、安納は被さってきた。


いいんだ。
嫌いじゃないし。
どっちかっていうと好きかもだし。
それよりもこの場をどう収めるかの方が大事な気がする。

でもどうして
また思い出してしまったのだろう。

まだ寝てるかな。
一人で寂しい思いしてないかな。
怒るかな。
悲しむかな。
これでいいのかな?


「…っごめん忘れ物!」
「真彩!?」


突如立ち上がって駆け出す私。
掛けられた声に微かに振り返ったけど、
やっぱり振り切った。
肩に触れられた手は、掴めずに、
私は凄い勢いで自分の部屋に飛び込んだ。

立っている佐助がいた。
逆光が目に入って表情が見えない。

謝るのは筋違い
寂しかった?なんて聞けない。

きもちやきで
寂しがりやで
甘えん坊だった君は
もういない。いてはいけないから。


だけど、
耐え切れずに。

気付いたら佐助にしがみついてた。


「ごめんね!一人で大丈夫だった!?私、私…」


言葉に詰まったとき、
部屋に入ってきた安納に気付いた。
視線を混じらす佐助と安納。

どうすれば、いいのだろう。
今、何を思ってる?


深層心理って、恐ろしい。
本当は答えなんてとっくに出てるのかな。

わからないまま、日がどんどん高くなっていく。

このウラログへのコメント

  • まこと 2009年01月27日 18:34

    これまた、凄い妄想ですね。って、もしや、常時こんな妄想しているの?(笑)

  • hinako 2009年01月27日 23:01

    > まことさん

    今回のは妄想を超えました。
    これはリアルに見た夢を小説っぽく仕立てました(笑)

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