白昼の情事

私は、白昼の情事が大好きだ。

カードキーを差込み、ドアノブをひねる。
ピンとのりの効いたシーツ。
キングサイズのベットの上に彼女は待っていた。
陽の光が全てをさらけ出し、お互いの性器さえも白日のもとにさらすのだ。
二人は獣の如く、むさぼるように体を求め、快楽と怠惰を享受する。
彼女の切ないあえぎ声。
快楽に身を委ねる恍惚の表情。
素晴らしいエロスの世界。
太陽の光は、全てを見せてくれるためにどうしても必要なのだ。

お互い、果てたあと、二人で窓の外をぼんやりと、余韻に浸りながら眺める。
ここは、摩天楼。
はるか、下界では人々が機械の部品が如く、うるさく動き回っている。
私は、表情を歪める。
決して彼女には見せられない表情。
それは、まさに悪魔の所業にも感じるためだ。
いま、この瞬間、私は勝利者。
人々を睥睨しているのだ・・・
だが、こんな時間がいつまでも続かないことを私はよく知っている。
始まりがあるものには、全て終わりがあるのだ・・・・

私は白昼の情事が大好きだ。


うーん、しばらくこんなシチュエーション、無いですね(笑い)