【お題日記】初恋の人とゴールインしたかった？

初恋は小学3年生
彼女は転校生
京都から我が九州の田舎町に
最初の挨拶から可愛くて
よろしくお願いしますと
頭を下げた彼女に人目惚れ

ボーイッシュに短くした髪も
小さな顔にくりっとした目も
素敵な笑顔に

彼女が好きだと自宅で両親に話したら
それを聞いてた一つ年下の妹が
地区の子供会で
好きですか嫌いですか？と言うゲームで
私の時にいきなり
「それは兄ちゃんの好きな〇〇ちゃんですか？」
周りの悪ガキ達が
「何々？誰だその子は？名前もう一度言って」

やがてクラス中に知れ渡るし
それどころか
同級生のお母さんにまで
「あざみ野君の好きな女の子見たよ、なるほど可愛いね」
と冷やかされて
九州男児の私はとにかく恥ずかしくて
何も言えない

それでも彼女が私の留守のとき訪ねて来てくれて
一緒に遊んで居ないのにわざわざと嬉しくて

隣りの同級生も女の子だけど
一緒にいつも遊んでいたのだけど
転校生の彼女には
全く違う気持ち

学校で話しかけることも出来なくて
クラス委員長してたから
かっこ付けてたのか我慢か
ひいきしてはいけないと

その彼女が僅か1年で今度は大阪に転校
悲しいけれど何も言えなくて
隣りの同級生に来た彼女からのハガキ
住所を暗記して手紙書いた

たくさん書いたのに
彼女からの返事は
「あざみ野さんお手紙ありがとう」
だけ

これだけなんだ
がっかりして
返事も年賀状も出さなかった

でもその返事のハガキは大事に取っていて
18歳で受験で上京した帰りに
彼女の住所訪ねた

たった一言の彼女の返事のハガキの文字は
よく見るととても丁寧に書いてあった文字だった

でも、一度も返事は書いてなくて
訪ねた住所は養護施設

彼女は明るい女の子だったけど
養女として九州に貰われて来たけど
新しい両親と馴染めずに
わずか1年で大阪の施設に
その話は隣りの同級生に聞いたのかな

いやもう一人の親しくお付き合いしてた
幼稚園からの同級生だ

18歳の私が施設を訪ねた時
彼女はもうすぐ結婚
だから今は貴方は会わない方が良いと思うと
施設の女性の先生は会わせてくれなかった

小学三年生のとき
彼女と友達四人で私が写した写真
逆光線で顔が真っ黒
微かに笑顔が判る

クラス写真は無くて
それ一枚が思い出の証、、、
　
美代子ちゃん
元気にしてるかな？