どんな人が好きですか？ 続き x 16

もう寝ちゃいましたか？
部長、、、。

いや、まだ起きてるよ。
君は早く寝なさい。

部長、どうして灯台の光は回っているんでしょうか？
波の音しか聞こえない、真っ暗な世界に突然光がやって来てまた去って行く。
次の光が来るのがとても待ち遠しいのに、去って行く光はとても悲しい。
とても不思議な気持ち。

この灯台の光は明治7年から140年以上もこうやってこの海を渡る船を守っているんだ。
光は36kmもの遠くまで届くそうだ。
海に浮かぶ船たちは、15秒に一度、この光の鼓動を感じる事で自分達の位置を知る事が出来る。
灯台の光は、船にとっては自分達の命を守ってるくれている母親の様な存在だと聞いた事があるよ。

部長、
部長はどんな人が好きですか？
まだ、この答えを聞いていません。
奥様はどんな人だったのか？
そして部長は、どんな人が好きなのか？
私は、、、

家内が亡くなって丁度20年だ。
そして娘は今年20になった。
長い時間の様にも感じるが、
過去を振り返ればほんの一瞬にも思える。
その間、恋をしようと思った事もあったが、それよりもっと大事な事があったんだ。
それは娘を育てる事と、仕事をする事だよ。
だから、自分でもどんな人が好きなのか分からなくなってしまった。
恋も出来ないオヤジになったって訳さ。

お嬢さんは、部長に愛されて幸せですね。
そして部長もお嬢さんに愛されている。
私がその間に入る隙間はないって事ですよね。

君はとても魅了的だよ。
美しく、賢く、そしてセクシーでもある。
今日君とこの瞬間に、こうして同じ時間を過ごしている事が奇跡の様だ。

部長、、今日は私、部長に抱かれたい、、。
抱いてくれますか？
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