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わかりやすいタイのクーデターの構図

2014年05月27日 06:35

タイでは軍隊クーデターを起こし、赤組と黄組の仲裁に入りました。
ただ軍隊は黄組寄りと言われています。


チーム赤=タクシンさん(クメール人)

チーム黄=アピシット元首相(中国人


まず、この赤VS黄色は、もともと現王朝(チャックリー王朝)VSビエンチャン首都があったランサン王国との因縁の一戦という感じらしいです。

細かい話はすっ飛ばして言いますと、

バンコクとタイ南部を中心とした華人中国南部にいた人たち)中心の現王朝が黄色チーム。

クメール人(色の黒い、足が長い、目の大きい、鼻の大きい人たち)が作ったランサン王国の末裔が赤チームです。

さて、私の疑問はいくつかあったんですが、ちょっとずつ解決していきます。

1 なぜ、中国人が南部にいるのか?

ちょっと考えたら、中国からだんだん下に下がってきたら、バンコクよりビエンチャンに到着しそうな気がしません?

調べました。。

どうやら、この中国人たちは、いわゆる華僑の人たちで、商売をしていました。そして、この人たちは、陸続きで来たのではなくて、船に乗ってあちらこちらに移動してた人らしい。。なもんで、海のあるところ、つまりバンコク及びバンコクより南に華人がいるらしいです。。

2 結局なにでもめているの?

バンコクや南部にきた中国人たちは、商売をしてお金を儲けた。そして、東北地方や北部のランサン王国を滅ぼした。。

しかーし。。。時は流れて

タイもいつの間にやら「選挙」をして代表を決めたほうが世間的にいいのではないか?ということになって、選挙が始まった。。


ここで分かりにくいと思いますので、例を


株式会社Aは社員数は1000人いるデカい会社。

株式会社BはIT産業かなんかで、儲けた100人余りの小さな会社。

ある日、B社は金にものを言わせてA社を買収した。

当然、A社の社員は、B社の上司になった。

普通に会社ならこの構造が崩れることはないのだけれども、ある日「そうだ、選挙社長を選ぼうではないか!」みたいなことになった。こんな状況です。


元々、チーム黄色は移民中心の国。。なんといっても人口が少ない。

船で人を運んでくるのと、停電の度に子供づくりに励んでいる地元民とどちらが数が多いのかは、皆さんもお分かりの通り。

チーム黄色はだいたいタイの14%ぐらいしか抑えていない。

チーム赤は、基礎数だけで過半数を超えている。

そんな国で選挙をしたらチーム赤が勝つに決まっている。。。

それで我慢できないのがチーム黄色。。

「あんな、違うねん。この国はな、元々俺らのもんやねん」

と、ヤ○ザもびっくりするような、因縁をつけてくる。。

チーム赤としては、「民主主義ですわ。。。数が多いほうが強いんですわ。。。」って聞く耳を持たない。。

どちらかというと、赤組のほうがまともな民主主義のような気がしています。でも、黄色としては、なんか許せん気がしているようです。

3 では、選挙制度はどうなん?

これが間抜けな話でして、チーム黄色のアピシット元首相が、ほぼ日本と同じ比例代表小選挙区制を導入してしまいました。この制度では、支援者の数が多い方が断然有利。。

今の日本では、ちょっと前に多くの方々が「民主党」に騙されて投票しました。すると、民主党が圧倒的な勝利を得ました。逆に今は自民党が圧倒的な数を持っています。

このように、この制度は、支援者の多い少ないが選挙結果に大きく影響をする。。。。のに、おバカイギリス帰りの貴族階級の元首相は、この制度採用してしまいました。(イギリスのまねをした説有)

なもんで、今の状況で、何度選挙をしても赤組が圧倒的多数で勝ちます。。

で、ヤ○ザの難癖が起きるわけです。


「大学出ていない農民の1票と、大学を出て会社を経営している俺の1票が同じなのはおかしいやろ!」

とか、言ってしまうわけです。

4 憲法裁判所は、なんで黄色の味方なのか。

憲法裁判所って言っても、要は政府の機関でしょ。なのに、なぜ反政府判決を下すのか。これは、だいぶん不思議だったんですが、わかりました。


この人たちの任期が9年だったんです。つまり、この裁判所の人たちは、黄色チームが政権を取っていた時に、任命された人たちだったんです、だから赤組の表の大将インラックさんを解任したわけです。


5 結局どうなるの?

私自身としましては、「あーこれが民主主義なんだ」ってつくづく思っています。

「コメ高く買い取るよ」=「子育て資金あげるよ」っていうのと同じで、大多数の人を見方につけたら勝ちっていうのが、民主主義ですね。

もちろん、民主主義としては、赤シャツチームの言っているほうが正しいんですが、「社長選挙で決めるって言われてもなぁ」っていう、黄色チームの言い分も、わからなくはない。もっと言うと、

「前の組長が死んで、誰が後を継ぐかっていうのを選挙で決める」ってヤ○ザ屋さんはいないわけで、


今のタイは、それをするかどうかで揉めているわけです。。

中国さんとかは、元々選挙ってない国ですから、そこの末裔が、選挙ってどういうことよ。。。って言っているのも、当然と言えば当然の話です。

なので、落としどころが見つからない。。。っていうのが今の状況です。

中国みたいに選挙なしにしようってことになると、外国(とくにアメリカ)なんかが黙っていないわけで、でも選挙したら負ける。。。

金と権力を持つ少数の中国人と金はないが人数の多いクメール人の争いの構造、
そして収拾がつかなくなって軍隊政治を鎮圧する、
民族問題が絡んでいるので、
この問題は永遠に続くのではないかと思っています。
とりあえず国王が出てきて、いつものようにうやむやのままというのが
結末のような気がします。

このデジログへのコメント

  • 真子☆ 2014年05月27日 06:55

    お早うございますよくわかりました 詳しい解説ありがとうございましたこれは、難題ですね

  • 美凪 2014年05月27日 07:33

    ものすごくわかりやすいです。ありがとうございました。国政って本当に難しいです

  • ようしん 2014年05月27日 08:05

    > 真子☆さん

    日本でもアイヌの問題ありますよね。民族問題から目をそむけては解決しません。

  • ★なぎさ★♪ 2014年05月30日 08:02

    比喩が上手でよく理解できました。タイで影響力が強いと言われる国王はどんな存在なのでしょう。

  • ようしん 2014年05月30日 17:31

    > ☆なぎさ☆さん

    プミポンさんは文武両道、国民全体から愛されております。長男が出来が悪いので、その後が問題です。

  • ようしん 2014年05月30日 17:43

    > 美凪さん

    民族問題の少ない日本だからこそ経済が発展したのかもしれませんね。

  • ようしん 2014年05月30日 17:43

    > 美凪さん

    民族問題の少ない日本だからこそ経済が発展したのかもしれませんね。

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