距離を取りたい時

　そうかもなんだけど、そうかもなんだけど、でも周りの人を見ると週末も友達同士で遊びに行ったり毎日サークル行ってたり和気藹々と皆でご飯食べてたり、なんか密度が高いんですよーぅっ！（笑）
　それが普通で私が淡白すぎるんじゃないか、とか、逆にそこまで他人と居たがるってのも病的な気がしたり、考えてみるとぐるぐるぐるぐる。



　それはさておき、今日（あ、もう昨日だ）の出来事です。

　家への帰り道、時刻は既に10時を回り、なにせ田舎なので静まり返っているのが普通です。
　が、今日は珍しく前方を歩く男性を発見しました。

　近寄るのはちょっと怖い気もするなー、でも早く帰りたいんだよなー、私のペースだと絶対追いついちゃうし、っていやいや警戒し過ぎだろ私、でもやっぱちょっと怖いんだよな、どうしようかな……

　悩みながら歩いていたら、いつの間にか距離は縮まってしまっていました。
　それでも10メートル近くは開いているし、この距離を保って歩くか！と決めて歩くこと数分（家が遠いので）。

　男性がこちらを振り向きました。チラリ。

　この時間、そしてこのご時勢、背後に気配があったら振り返って確認したくなるのが人情なのでしょう。
　でも私は、遠目にも性別を間違われるようなことはないはずです。黒髪ストレートロング、白いコートに大人しめのファッションで真面目さも演出中。キャリアウーマンに見えることはあっても、通り魔や強盗と勘違いされそうな外見はしていません。

　が、男性がその後も振り向くわけです。チラリチラリ。

　そのまま歩くこと、やはり数分。なんだろう、私の後ろに何か？と振り返っても、もちろん無人です。でも男性はこちらを何度も、チラチラと振り返るのです。なんだか気持ちが悪いので、彼を追い抜いてしまうことに決めて、歩くペースを速めました。



　逃　げ　ら　れ　ま　し　た　。



　ダッシュで、です。猛然と、です。あんなに必死に走るスーツ姿の社会人男性を、駅周辺以外で目撃したのは初めてのような気がします。



　そうか……　アタイ、アイツに逃げられてから初めて気付いたよ。

　薄暗い夜道で一定の距離を保って10分近くも後をついてくる、黒髪を長く伸ばした白っぽい服の女……

　そりゃ逃げだしたくもなるよね（´・ω・｀）申し訳ないことしたなぁ。