Hｼﾘｰｽﾞ★監視員

その後も私にはＤ実ちゃんが時々メッセで知らせていた。

所轄が謝罪文を書くのを嫌がり弁明にもならない弁明を繰り返していることを聞いていた。
所轄によると、Ａ団体にしろＢ団体にしろ過去の被害者関係の人たちからは「目を付けておいてほしい」と要請が高い。それはそれで納得できるが、当の警察関係者が便乗して不埒なことをされたら本末転倒である。
Ｄ実ちゃんの言うように、警察任せにせず、一般人にある程度の権限を持たせて団体を監視させたらよいのでは？という意見には賛成であった。

しかし、自分が員数に入っているとは考えていなかった。私はそんな器ではないからである。

が、その日のメッセボックスにはＤ実ちゃんからのメッセも入っていた。
「ゆりさん、監視員にぜひお願いします。ゆりさんのような冷静で公正な人なら適任です。」

私もＤ実ちゃんにメッセ返信をした。「Ｄ実ちゃん、私のような者でも構わないのですか？私はＤ実ちゃんのような被害者の立場でもなく、何の知識もないような人間ですが」と。

再びＤ実ちゃんから返信。「ゆりさん、私は2010年夏にゆりさんと会い、それからも交流を重ねてどんな人かわかりました。冷静沈着で理性的な思考をする人です。間違っても最初から結論を決めたりエコヒイキしたりする人ではない。そういう平等心を持った人でないと一般監視員の意味がないんですよ。」

（ウラに続く）