17歳のカルテ５

（前回の続きです）

リサを見るとき、私はスザンナになったつもりで見ています。

私は昔からリサみたいな明るくて誰とでも渡り合えて
一緒にいるとなんだかワクワクするような子が大好きだからです。

私自身はつまらない人間だけど
その子といたら強くなった気になる。
なにかしでかしたくなる。

スザンナもきっとこんな気持ちでリサに惹かれて仲良くしていたんじゃないかなと思います。


スザンナのそんな気持ちがわかるからこそ、
スザンナのだんだん変わっていくリサへのキモチもすごくわかります。


リサみたいな子って仲良くなり始めはすごく楽しいし
ものすごい勢いで惹かれてって、
何をするにも一緒がいいなくらい思わせられるんだけど、

ある程度一緒にいてその子に慣れてくると
一緒にいると楽しいんだけどホッとしない、疲れる
ってことを思うようになってきてしまうこともあるんですよね。。

破天荒な行動にだんだんついていけなくなる。
そして決定的な価値観の違いに気付く。


気付いてしまうとあんなに惹かれていた気持ちがすぱっと冷めて、
だんだん距離をとるようになる。。


リサとスザンナの決定的な価値観の違いが表れたのは
自殺したデイジーを見た時のリアクションですね。

泣き崩れるスザンナに対し、
全く悲しむそぶりを見せず平然としているリサ。

そこでリサにある意味取り付かれていたスザンナも、
まるで夢から覚めたようにリサへの憧れがなくなっていったんだと思います。



こんな非情なリサもスザンナに
「あなたは病院内でしか生きられない、
もう死んでるも同然、
だから皆あなたを陥れたりすることもない、
あなたの心は芯まで冷たい」
と誰もリサに言わなかった核心をついた言葉を浴びせられ、
仮面がはがれ落ちて泣き崩れます。

初めてリサの本当の内面が描かれた瞬間です。

ここのシーンは私も号泣でした。


リサは本当はすごく淋しい女の子だったんだなと思いました。

だからこそデイジーの自殺を見てあんなに平然としていたリサが
よくわかりません。。

仮面が剥がれたリサなら
あの時泣いていたのでしょうか。。