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レッドクリフⅡ
2009年05月02日 12:32
昨日は仕事が急に休みになったので、いきつけの洋食屋でのんびりブランチを食べて自治体発行の商品券がどこで使えるかなどを相談してました。
映画が安い日だったので、レッドクリフⅡを見に行きました。
原作を読んだ映画は見ないほうが良いかもしれません。
感想は八方美人な竜頭蛇尾という感じです。
以下ネタバレ注意
・女性客への意識
娯楽作品では女性客を呼べないとお金が入らないので、原作では出てこないはずの女性キャラを大活躍させました。
呉孫権の娘、尚香は本来男に負けない武芸姫で後に劉備の嫁になる人なので、この戦いで劉備との仲を深める展開が期待していました。
映画では、スパイとして侵入して曹操配下のサッカー選手?との恋愛を展開し、帰ってきて敵の陣地を書いた地図をお殿様の腹巻解き?という何だか訳のわからない展開に。
呉の大都督周瑜の妻の小喬の設定を説明します。
彼女の父は喬玄という人で当時の人の出世に大きな影響を与えていたとされる人物評をしていました。
曹操については治世の能臣乱世の奸雄
大喬小喬という美人姉妹の娘がいて姉は孫権の兄孫策と結婚。妹は孫策の義兄弟の周瑜と結婚。
兄の孫策が急に死んで若い弟の孫権を守る役割の周瑜の妻で、美人なので曹操の戦利品的な扱いです。
おそらくレッドクリフⅠでは、曹操から逃げてきた劉備の軍師孔明が呉に開戦を促すためにお前の奥さんは戦利品で召し上げられるよと挑発材料にされただけの存在でした。
映画では、曹操に剣を向けたり、お茶で曹操を骨抜きにして火攻めから逃げる時間を稼ぐ役割をしています。これで勝負が決まった表現になっています。
曹操はこの戦いの前に女にたぶらかされて息子を失っている失敗を犯したため二度とこのような失敗を犯さない腹はくくっているため映画のような茶に毒を仕込まれる愚は冒さないですね。
・日中合作による影響
中村獅童をオリジナルキャラとしてチラチラ目立たせてました。
ただ話の筋にはほとんど絡んでいません。火薬の開発と門の爆破をして殉死してしまいました。
甘寧をモデルにしたキャラ甘興はイメージにあっていますが、どちらかというと肉体派なのに猛勉強して学問を身につけた呂蒙にしてあげた方が日本っぽくて良かったと思いました。
ちなみに甘寧は原作ではこの戦いで死んでいません。
・人権問題?
原作では
老骨に鞭打つという故事を生み出した
鞭を打たれて瀕死になって曹操に寝返るふりをして欺いた黄蓋という武将がいましたが、鞭打ちはアメリカなどに印象が悪いのでしょうか。
映画では
黄蓋が進言してむげに却下されるという情けない展開になってしまいました。
・水上の戦いが皆無
孔明が矢をたくさん奪うハリネズミ船の演出はリアルで素晴らしかったのですが、周瑜が曹操の渡河を防ぐ戦いがまったく出てこなかったため疫病が蔓延した理由もはっきりしないし、龐統が船を繋いだという流れも見せていません。
戦闘も盾を活用した陸戦や火薬ばかり目立っていましたが、本当は揺れる船での鮮やかな操船や切り込みの立ち回りなどを見たかったです。
船がたくさん燃えるあたりにお金がかかったことは認めますが、完全再現をうたうならもう少しまじめに作って欲しかったところです。
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