言ってはいけないこと

彼女を怒らせてしまった。

彼女に言ってはいけないことを言ってしまった。

彼女は泣きながら、

「きらいきらいきらい」
「もういい！」

と言った。

彼女がおれの誕生日プレゼントを贈ると言うのでおれが断った。
そのときにおれが言ったのが、

「自分で稼いだ金ならいいよ」

彼女の反発は当然で、

「それってどういう意味。主婦は奴隷だと思ってるの？お金を稼いでいないと人間じゃないのね」

とまくし立てた。


おれは自分の言った無神経な発言にようやく気付いて、彼女に謝った。
怒りもおさまらず、泣きやまない彼女に言い訳も出来ない。

もちろんおれの本心が、主婦の彼女にプレゼントを貰うのが嫌だった、というのではない。

彼女の陰に見え隠れする彼女の旦那に嫉妬していたおれの言葉だ。

彼女は夫の持ち物ではなく、夫が給料を稼いで、それは彼女にとっては二人のものであって、夫が彼女を生活させているわけではない。

おれが彼女の使うおかねを彼女の夫のものだと思うのは間違っている。

おれはずっと嫉妬していた。
彼女がインフルエンザの時、傍にいれない自分。
ドライブに出ることも出来ない。
食事を一緒にとれない。

はたからみれば、おれ自身が略奪者にすぎない。
でもどうしても気に食わないことはやっぱり気に食わない。

そんな話をそのまま彼女に話して、しばらく話し込んで、もう言わないことを約束して。



ようやく仲直り。

嬉しいことも悲しいこともいっぱいあるけど、生きてるって気がする今のほうがずっといいかもしれない。





>みるきぃさん
裏向きの内容かも。おっしゃるとおり。分けて２個書くのはさすがに面倒なので。。。。

>むむさん
そうなんですかねぇ。。。

>うささん
興奮の材料が違うというより、微妙に欲求不満。
関係ないけど、えっちぃのは元から別に嫌いではない。（ホント関係ないわ）