デジカフェはJavaScriptを使用しています。

JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。

さっきあった話です。

2021年07月22日 23:36

さっきあった話です。

会社の仕事が忙しく、十時過ぎになってやっと帰れた。
何か作る気にもなれなかったから、途中でコンビニに寄って、適当食べ物を買った。
余りにも疲れていたからうっかり寄ってしまったが
私はここ半年ほど、実はそのコンビニを避けていた。
そのコンビニには時々、ホームレスと思しきおっさんが来ている。

牛乳を一本だけ買うと、コンビニの外の、ぎりぎり光が当たる隅っこに立って
牛乳を飲んでいる。ホームレス狩りが恐いのかもしれない。
いつも物凄くおどおどびくびくしていて、
一度私が彼の隣に止めておいた自転車を取るために近寄った所
のけぞって逃げ出した挙げ句後頭部からすっ転んだ事がある。
私は申し訳なく思い、直ぐさま、コンビニの中に入り牛乳をあるだけ買うと外に出て
ニールに包んだまま、目もあわせずホームレスおっさんの横に置き
自転車立ち漕ぎしてその場から去った。
申し訳なく思っていたとは言え、私は彼と何かの関係を持ちたい訳でもなかった。
次に会った時、その事で話しかけられでもしたら面倒だと思い
自然、そこのコンビニから足が遠のくようになっていたのだ。
で、さっきの話に戻る。半年ぶりにコンビニに行ったら、そのおっさんがいた。
しかも私をじっと見ている。
私は買うものを買うと、急いで外に出て、そのまま彼の横を擦り抜けて
走って立ち去ろうとした。
すると彼は出し抜けに、「とらちゃん(仮名)は天国にいるよ」と言った。

とらちゃんと言うのは、私の母の猫だ。
母は数年前死に、残された猫を私が引き取った。
年老いた猫というのは中々面倒で、
歯磨きしてやっても口臭はひどいわ
トイレ以外に粗相をするわ、しかも粗相をする時踏ん張るからついでに吐くわ、
最後の二年間は、普通に介護していたようなものだった。
けれど、父も母ももう死んだ私にとってただ一人の家族だったから
私はとらちゃんを大事にし続けた。
私は余り器用ではなく、友達も恋人もいないから
とらちゃんだけが愛情を注げる相手だった。
自由になれるお金は全部とらちゃんに使った。
ネットで調べたベストと思われるペットフードを買いに遠征したり
頻繁に病院に行ったり、部屋をあったかく改装したが
年には勝てずに、とらちゃんは去年死んだ。
家族が死んだときと同じくらい悲しかったが、誰にも言えなかった。
私以外に取ってはたかだが猫だからだ。

ホームレスおっさんは、その私の猫の名前を私に言った。


何かの間違いかと思ったが、
(こういう言い方は失礼だけど)強烈な口臭といっしょに聞こえたので
ホームレスおっさんが何かの発言をした事はまちがいないと思う。
疲れていたし、へこんでいたので聞き間違いかもしれない。
だけど「とらちゃん」という名前は耳馴染んでいたので
中々聞き間違えないと思う。
ちなみにチキンなので、おっさんの方を見る事もせず
そのままダッシュで帰って来た。
そして2ちゃんで、この話を聞いてもらえそうな所を探し
こうやって書いている。
聞いてくれる家族なり友達なりがいれば良いと思うのだが
どっちもいないので、誰かに聞いてほしかった。
泣きながら書いているので、破綻があったら申し訳ない。

不思議と言うか、不思議なんだけど、
聞き間違いの可能性が高い事は分かっているんだけど、
今しばらくぶりに幸せな気分でいます。
以上です。

このウラログへのコメント

まだコメントがありません。最初のコメントを書いてみませんか?

コメントを書く

同じ趣味の友達を探そう♪

  • 新規会員登録(無料)

プロフィール

松田文学男爵

  • メールを送信する
<2021年07月>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31