趣味は読書、ほろ酔わない

思い切り、商品名を書いてしまうが、ずっと前から、アルコール３％の「ほろよい」シリーズが好きで、最近は帰りに一本飲んでしまう。
駅から家への帰り道、人しか通らない狭い裏道を歩きながら、一本飲んでしまう。
ほろよいとはよく言ったもので、ほんのりと酔った感じにはなるが、これがほろ酔いなのだろうか。
少し物足りなく感じるのは、なぜだろう。　

母がもういなかったから、あれは多分25歳は過ぎていたと思うが、ある夏に昼にビールを飲んで、本当にうまかった。
それ以来、少しずつ飲酒の癖がつき、まだ酒類の自動販売機は規制されていなかったので、今のような暑い夏の夜、肉体労働のアルバイトを終えて、最寄り駅からは家に帰る途中、上り坂の途中にある酒屋の脇の自動販売機で、ほぼ毎日350mlの缶ビールを買って、飲みながら帰った。　
夕食を食べていない時など、面白いほどアルコールが回り、家に着く頃には、気分が高揚した。
今は、健康が気になって、糖質やらプリン体やらカロリーやらと、少ないものを選んでいる。

少し物足りないくらいが、人生の多くの面で良いのかもしれない。

芥川の「芋粥」の五位のように、望みが叶ったら、幻滅するのかもしれない。
本当の満足などは、幻想かもしれない。