日常の思い出

事実は小説より奇なりというが、これは然り。
時に日常は奇天烈だ。

遠距離恋愛をしていたころの昔のメールが出てきた。

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17:59 (3時間前)

To 自分
獄中結婚したい

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きっと彼女の中で何かが始まったんだと思いほっておく。
続きが届いた。

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20:27 (44分前)

To 自分
いいこと考えたよ。

五分後にcouch(呼び名)は投獄されることにしよう。
いいね？

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すごくよくない。


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20:35 (50分前)

To 自分


couchへ

急に寒くなってきましたね。
檻の中はどうですか？
こちらは相変わらずです。


食事は美味しいですか？
きっとcouchならなんでも美味しいでしょうね。
夜は寝れますか？
きっとcouchならどこでも寝れるでしょうね。
そちらの生活には慣れましたか？
きっとcouchならなんでも楽しいでしょう。


早くあなたに会いたいです。

追伸陰毛を同封しました。これで慰めてください。
わたしは孤独に耐えられないから浮気して待ってます。

○○(呼び名)

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どう返信すればいいのか分からないのでとりあえず唇を歪めた。
人生に正解はないのだ。