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趣味は読書、「情事の終り」

2014年07月02日 03:31

長く読書をしているが、恋愛小説は驚くほど読んでいない。もちろん、作品中に、恋愛は出て来ることが多いが、恋愛を主題にした小説はほんの少しだ。
グレアム・グリーンミステリ作家だと思っていたので、事件らしい事件も起きないまま、話が進み終わってしまったのは、意外だった。
第二次大戦の終結前後を背景に、足の少し悪い作家が、その取材対象のエリートの妻と不倫に陥り、それが破局した後までを描いている。
ミステリを感じさせるのは、作中私立探偵が登場することくらいか。
ミステリでは無いので、言ってしまうが、ヒロイン不倫相手作家と、大戦後再会してすぐに、死んでしまう。
そして、それをきっかけに、ヒロインの夫と、作家との奇妙な同居生活が始まるところで終わるのだが、執拗に神の存在の是非が語られている。一時は、神(キリスト)とヒロイン作家との、三角関係のように、描かれる場面もある。
作家が、不倫であるにも関わらず、ヒロインを愛し過ぎたために、神を信じることにさえ、嫉妬してしまう。
どうも、恋愛小説は苦手なので、うまく書けないが、僕の期待とは違った意味で面白かった。
何故か、昔読んだ「飛ぶのが怖い」という作品を思い出した。

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