【妹ラブ！】幽霊さんの憂鬱

ひゅーどろどろどろどろ～。
「いちまい～にまい～さんまい～」
「さんまいでハイハイハイハイ！」
父さん何言ってるんだ。
「子供はまだ知らない世界なんだぞ♪」
「暇だから皿を数えてたんですよ～。ああ、いちまい足りない～」
あれって実は最初から9枚だったって話だよ。ご主人がメイドを折檻する口実を作るために敢えて10枚セットだっていうことにしたらしいよ。
「ええ！そうだったんですか～。おのれご主人。呪ってやるう～」
ご主人はもう死んでいないよ。江戸時代のひとだからね。
「死んでたら、呪えないですよ～」
「ちなみに呪うとどうなるんだ？」
「何もないところで転ける確率が若干上がりますよ～」
……。
「……」
…………。
「…………」
「黙ってないで何か言ってくださいよ～。この若干の差が勝負の分かれ目なんてこと、よくあるんですよ～。例えば金メダルが銀メダルになる瀬戸際とかですよ～」

「なんて恐ろしい能力なんだぞ！」
「怖がってくれましたですよ！嬉しいですよ～」


ちゃんちゃん