懊悩の先には、

悩みぬいて出したはずの答えでした。
これが私、私なんだと、少なくともその瞬間はそれに従って生きていけると思ったんです。
だけど、一瞬で、ほんの一瞬で裏切られました。いや、言い方が悪いですね。結局裏切ったのは正確には自分自身なんです。私が私を消したんです。
自分を見出だすことは、並大抵の努力ではきかないと思います。ときには代償も伴うはずです。だから、これがその代償とするなら、今私が抱えている不安やらなんやらの気持ちも、仕方ないと言い切れるのですか。自分で自分を否定し続けると同時に、私は凝縮していくから、何も全てをネガティブにとらえているわけではありません。
でも、その都度その都度のこの代償は私にはおもすぎるのです。思考を止めるにもとめられないのです。そのスピードに体がついていかないのです。私の反乱は革命と一緒なのです。新たな私を手にいれようと、過去の私を消していく。それが怖い。とても怖い。もし新たな私が崩れたら、もう私は私を完璧に消し去ったことになってしまう。再びわたしを積み重ねていく、気力も危ういのです。









あの頃の景色をふと、思いだしました。あたたかかったなあ。たのしかったなあ。

















もう、
ないんだね。
なにも、
ないんだね。