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神様の設計ミス

2006年05月29日 22:47

神は初めに、混沌とした大地と暗雲とした空をお作りになり、そして「光あれ」と言いました。光は昼と呼び、それが届かぬ闇を夜と呼びました。
さらに地と海を分け、植物達を芽生えさせました。また、地の上に水の上に種々の生物を創造し、祝福します。そして、この星にある全てのものを支配させようと、自らの姿に似せた存在を生み出しました。人間の誕生です。
しかし神は思います。動物達は寄り添う相手がいるというのに、人がひとりでいるのはよくない。そこで、人が眠っている間にあばら骨の一部を抜き取り、そこから女を作り上げました。産めよ増えよ地に満ちよ。

その後、蛇にそそのかされたイヴが知恵の木の実を食べて神の怒りをかった彼らは楽園を追放されます。罪を背負った彼らとその子孫達、すなわち人間達の受難と贖罪が始まるという、聖書の物語です。
これはひとつの物語であるので、現代科学がどれほど物事を解き明かそうと信じるか否かは自由です。けれど、もしも本当に神が人間を創造したのだとしたら、実によくできていると思うのです。
何のことかって、そりゃチンコマンコに決まってるじゃないですか。

人間の多様性が謳われるように、セックスにも様々な形態が認められていますが、基本は性器同士の結合に他なりません。気持ちいいとか心のつながり云々と言う前に、繁殖ための行為としてセックスがあり、その器官として性器があるわけです。
勃起したペニスを潤滑になったヴァギナ挿入し、膣内精液を放ちます。そして精子卵子が巡り合い、受精の後に着床すれば妊娠となります。
要点だけをいえば精子卵子を出会わせるだけということになるのですが、話はそこまで単純ではありません。受精を起こりやすくするために、より円滑にセックスを行うための構造が必要となります。その答えが男性器女性器の形だと思うのです。
要するに凸と凹です。

仮に男性器女性器のつくりが逆だったとしましょう。
そうなると、受精へのハードルが劇的に高まってしまいます。まず、性器の奥底から放出された精子が狭い尿道口を通過しなければならない関門があります。蛇口からバケツに水を注ぐのは簡単ですが、その逆は非常に難しい。そういうことです。
そこをクリアしたとしても、更なる課題が待ち受けます。出産に際しては、赤ちゃんはいったいどこから出てこればいいんでしょうか。
性器にある穴といえば尿道口だけです。ならば当然として、赤ちゃんの頭が膣口を押し広げて出てくるように、そこから頭を覗かせることになります。それはなんとも、想像しただけでも痛々しい。
女性特有の生理の苦しみや妊娠の痛みは男性が決してわからぬものであり、疎ましくなるときもあるでしょう。しかし繁殖のためにセックスを必要とし、どちらかが母胎とならざるを得ない有性動物としては、性の分担は理にかなったものであるのです。

ただ、この役割分担が仇となるとは神様も予想はできなかったのでしょう。
いつからかセックスは単なる生殖のための行為ではなく、肉体的快楽や精神的安息を伴うことに変遷しました。今ではその側面が強調され、安全に楽しむために避妊という手段さえ生み出されました。本来ならばコアとなるべき子作りの機能が、むしろわずらわしいものになったのです。
ゆえに、神の創造は設計ミスの感を帯びます。
妊娠リスクとなり、それが女性にのみ課せられたからに他なりません。
バイト先になかなかかわいらしいルックスをお持ちの女の子がいるのですが、その容姿が災いして数名の男に付きまとわれています。「メアド教えてよ」なんて遠まわしに迫られているようですが、要するに「セックスさせてよ」ってことです。
件の女の子が誰でもいいからセックスしよっていう人なら何も問題ありません。けれど女の子は嫌がっていますし、それに気づかないほど頭の中がズボズボすることでいっぱいなのか、男どもは付きまといをやめないのです。
したがりの性癖が男性特有のものだと決め付けるのは早計ですが、男のほうがしたがりというのは否定できるものではありません。遺伝子的な要素やメンタルな機敏も大きいのでしょう。けれど、妊娠というリスクを絶対的に負わないという慢心と浅はかさがそれを助長していることは間違いありません。

夢物語にしか過ぎませんが、神は人間を両性具有的に想像するべきだったのです。
とあるSF小説に姿かたちは人間と同様でも、生殖についてだけことなる生物が登場しました。一ヶ月周期で性別が入れ替わり、ひとりで男性と女性を兼ねるという設定でした。股間ではなく脇に生殖器官があり、異性同士がそこを合わせることにより遺伝子交換が行われて女性となっているほうが妊娠するという具合でした。
描写はされていませんでしたが、遺伝子交換の際にはセックスと同様に快楽が伴うのでしょう。これを読んだのは中学生のときでしたが、なるほどと思ったものです。
人間がそんな生態を持っていたら、セックスに対する意識は大きく違っていたでしょう。さらに推し進めた形で、セックスをしたらどちらが妊娠するかまったくわからないという作りだったとしたら、セックスについてのパワーバランスは生まれなかったと思います。
性欲が抑えきれなくなって女性レイプしたら自分が妊娠した・・・なんていうリスクがあれば、レイプなんてそうそうできるものではありません。

悲しいかな、生でして中出ししたいという男は少なくありません。
僕も誘われるがままにコンドームをつけずにセックスをし、中出しをしたことがあります。その時は未知なる快感に感動したものの、後になって誘惑を拒めなかった自分を情けなく思ったものです。
優位な立場にある性の責任として、セックスに対する意識は女性よりも高くなければいかんでしょう。ままならないのが現実ですがね。

このウラログへのコメント

  • えり 2006年05月31日 22:09

    一般的に女性は受身だけどたまには男性になってリードしたり愛撫したりもいいかなって思う時がある。

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