出張先で～3～

俗に言う「盛った髪」に、
私服っていう微妙な姿で彼女がやってきた。


次の店は彼女が以前働いていたというスナックへ。

カラオケしたりしながら、閉店の午前３時まで、
ウィスキーを延々と飲む２人。

次のダーツバーに行く頃、
酔いが回り始めたのか、
彼女は少し陽気になって
俺に腕を絡めてきたりしてた。


ダーツバーでまた２時間飲んで、
店を出る頃にはちょっと明るくなり始めてた。



俺のホテルまでの帰り道と、彼女のタクシー乗り場まで彼女と一緒に歩いた。



路地を抜けるとき、
彼女とキスした。
どっちからってのもなかった気がする。


タバコと香水の混じった髪の香りが、
夜の街で働く彼女の印象を強く感じさせた。



そしてまた来週会う約束をして別れた。





「彼女は仕事の延長で付き合うてくれたんだろうな」
と思いながら、
彼女の事を好きになったらダメだって自制している。
でも正直、

「この人を抱きたい」

っていう思いに駆られている。

めちゃめちゃ久しぶりだ。
多分性欲とかとは違う、
何か別のモノがそう思わせている気がする。




そして今夜、
約束通り、また彼女に逢ってくる。