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仕事を休んで射精した日

2018年09月15日 09:45

この間は朝からどうにもやる気が出ずに仕事を休んだ。
そういう日はしばしばあるのだけれど、いつもだったら顔を洗っているうちに「仕方がない、行こうかな」という気になるところが、その日はそうならなかった。

適当に体調不良ということにして休みの連絡を入れた。
外は快晴で、ランニングで汗を流している人や、おめかしをして出かけて行く人を、ぬるいコーヒーを飲みながら眺めていた。
精力的な彼らを見ていると、ズル休みをした自分がとても怠惰に感じてくる。
どうせならいっそ、今日という日を怠惰でどうしようもないクズみたいな日にしてやろうと思って、風俗に行こうと思った。
「仕事を休み、女を買って、時間も失う」
なかなか良いじゃないか。そう思った。

近所にもそういう店はあるけれど、少し電車に揺られたくなったので県外の店を予約した。
目的の駅に着くまでに、乗っていた人が次々と降りていく。
平日昼間の郊外へ向かう電車だからか、それとも僕の心境からか、車内はとても退廃的な空気に満ちているように感じた。
向かいに座っている40代くらいのスポーツ新聞を広げた男性が同じ駅で降りたらどうしようか。
そんなことを考えていたけど、降りたのは僕ひとりだった。

駅を出るとかすかに緑の匂いがした。
街に活気はなく、スーパーの袋を下げたおばちゃんがポツポツと歩いている。
店に着き、受付でお金を支払って、テレビに映るグランドスラムを達成した大坂なおみの笑顔を見ながら、名前を呼ばれるのを待った。

しばらくすると名前が呼ばれ、サイトで見た写真とはまるで別人のような女の子の後に続いて、店の奥への階段を登った。
シミのついた緑色の薄いカーペットを見ながら、「昔サッカー合宿で行った民宿みたいだなぁ」と考えていたらいつの間にか部屋についていた。

ストレッチャーみたいな、人ひとりが横たわれる程度の大きさのベッドに横たわってフェラチオをされた。
部屋の換気扇は小さくてホコリが溜まっていて、排出されない湿気が部屋の中に充満していく。
「大きいから疲れちゃった」と言った彼女は、階段の下で出会った時からとても疲れていそうだった。
長引かせてもお互い不幸になりそうだなぁと思ったので、最近観て良かったメイドコスプレのAVを思い出しながら、半ば強引に射精した。
彼女は「なかなか早いんですね」と言い、僕は「そうですね」と返した。

店を出るとうっすらと空に雲がかかっていた。
天気予報を見ると、夕方から雨が降るらしい。
出かけに洗濯物を干してきたけれど、まぁいっそ濡れても、今日はクズみたいな日だから構わないだろう。
そう思って僕は家路についた。

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